第四章 炎
第3話 強さ
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すけど……」
上条「自分の魔力が制御できれば、普通の魔術も使えないこともないしな……まあ、陰陽道の魔術を勧めたのは土御門が使う魔術だからじゃねぇのか?」
真那「なら、当麻さんも魔術は使えるんですか?」
上条「俺は無理なんだ。〈幻想殺し〉があるからな」
真那「そうですか……」
その後、辺りが静まり返った。
そして、真那がその沈黙を破った。
真那「そろそろ帰りやがりますかね」
上条「もうそんな時間か……」
外を見ると、夕焼けで辺りが真っ赤に染まっている。
真那「しばらく修行の毎日になりそうですよ」
上条「お、頑張れよ!」
真那「はい!……そして、次こそは……ナイトメアを殺してみせます」
真那は上条に背を向けて言った。
どうせ自分を止めてくるだろう。そう真那は思っていた。
だが、上条が発した言葉は予想を裏切るものだった。
上条「………そっか」
真那「……!?」
真那は思わず上条に振り返ってしまった。その時の上条の顔はすごく印象に残っていた。
真那「………止めないんですか?」
上条「もう、言っても無駄だと思ってさ……」
この人は何を考えているんだろう……
そんな真那の思考もすぐに打ち消される。
上条「これから勝負だな」
真那「……勝負?」
上条「あぁ。狂三を俺達が先に救うか、真那達が先に殺すか……」
真那はこの時確信した。
この人とは同じ考えには恐らく、もうならないだろう……と
真那はニッと笑って上条に宣戦布告するように言った。
真那「そうですね…….できれば敵対したくはねーでしたが……」
上条「仕方がねぇよ。そうなる運命だったのかもしれないしな」
上条もフッと笑った。そして真那に言う。
上条「俺たちはいい友達になりそうだな」
それを聞いて、真那も上条と同じくフッと笑い返事をした。
真那「そうですね。これからもいい友達でいましょう」
そう言うと、真那は軽い足取りで病室を出て行った。
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