第四章 炎
第3話 強さ
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。
聞きたいことは山ほどあった。
だが、1つだけ確認したいこともあった。
上条『……てことは、俺の右手が触れればテメェの正体が暴けるってわけか?』
青髪?『確かにそうですね。ですが、こちらとしてもそれは本意ではありません。それに今日あなたの前に現れたのは、こんなことをするためではありませんから』
上条『何のようだ?上条さんも暇ではないんでね』
少しの沈黙があった。
そして、第6位はゆっくり口を開いて、上条に話し出す。
青髪?『……あなたの〈幻想殺し〉のことですよ』
上条『……何!?』
青髪?『あなたの〈幻想殺し〉の″核″はあなたの身体の奥深くにあるままです。その核から染み出たのが、その右手なんですよ。あなたの中に眠っているその″核″……いえ、″力″を引き出してみませんか?もちろん、そのための修行が必要ですが』
上条『な、んだと……?』
上条は自分の喉が異様に乾いていくのが分かった。
〈幻想殺し〉の力を引き出す?ふざけんな。そんなもんはどっかのアニメでやってろってんだ。
だが……それが本当なら、やってみたいと思ったのも嘘ではない。
そして、自分の身体の中での葛藤が始まった。
目の前の男を信じ、強くなれる希望を持つか、
あるいは、信じずに、今のままの未熟な自分でいるか。
しかし、上条は返事よりも先に重要なことが気になった。
上条『……何でテメェがそんなことを知っている?』
青髪?『私は伝言役ですからね。この事は自分の手で調べて辿り着いた結果ではありません』
上条『誰からの伝言だ?』
青髪?『統括理事長……と言えば分かりますか?』
上条『統括理事長……だと?』
統括理事長。
それは上条に精霊の調査を依頼した人達である。
統括理事長がなぜ自分の右手のことを知っているのだ?
と、その思考も目の前にいる男によってすぐに打ち消される。
青髪?『私が以前、一方通行さんに化けて学園都市の狙いを教えたのは……正直なところ化けるのは誰でも良かったんです。あなた達に学園都市の狙いさえ知ってもらえれば』
上条『学園都市の狙い……空間震を意図的に起こさせるって言うのは本当だったのか!?』
青髪?『ええ。そうでなければ、あんなリスクを犯してまで、あんなことしませんよ』
上条『……』
額に手をあてて、今までのことを整理した。
統括理事長は自分の右手のことを知っている。
学園都市は空間震を意図的に起こさせようとしている。
そして、
目の前の学園都市第6位はそれを止めようとしている。
青髪?『話を戻しますが、あなたの〈幻想殺し〉の力を引き出
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ