第1部「白黒の纏機編」
第2話「どちらでもない者」
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撃ち抜いた車両から4名程出てくる。
接近し、すかさず左手のライフルを構える。
「哀れな野鳥共、おやすみ」
鈍い銃声と共に標的は爆発に呑まれていく。
その後も次々とハゲワシ共を狩り尽す。
手持ち武器や車両の取り付け武装で
抵抗を試みる者もいたが、手数と火力で此方が勝っている。
敵では無かった。
数えるのも忘れた頃、2台の車両を発見した。
先程墜ちてきた機械を争って居るのだろう。
照準を片車両に付ける。
銃声と共に呆気なく片側の車両は風穴を空け爆散した。
2両目に狙いを付けようと思った矢先
スナイパーライフルの弾が切れてしまった。
「はぁ…まったく」
ため息をつき、スナイパーライフルを地に捨てる。
車両部のクレーンが動きだし、貨物部分が開放される。
クレーンが貨物からショットガンを取り出し、右手に差し出す。
ショットガンを右手に持ち、動作をチェックする。
纏機の強みはパーツの互換性や運動性能だけでない。
武装を手持ち化することで、デッドウェイト化を防ぎ、
戦況に応じた武装で汎用性を大きく高めることができる。
纏機こそ次の時代のキーパーツになるだろう。と私は確信している。
2両目に接近し、照準を合わせる。
そこには車両武装部分で顔を出し、銃口を構える女が居た。
哀れな抵抗をすると呆れつつ、引き金を引く手前、モニターが女と車両を映し出さなくった。機体めがけて飛んできたのは大量のスモーク弾、私は苛立ちを覚えた。
「煙幕など小癪な!」
まぁいい。
煙幕が晴れた暁には車両は穴空きチーズのようにしてやる。
しかし、煙を映し出していたモニターは映像を途絶えさした。
「頭部センサーを破壊された?おのれ!」
奴等は煙幕を逃亡用に使ったのではなく、センサーを狙い撃つ為、動きを少しでも止める為に煙幕を使ったのだ。
我が国のヘビオンナが傷つけられた?
我が国の未来がかかったヘビオンナを?
私の未来がかかったヘビオンナを?
「ふざけるなよ…ハゲワシ…」
なによりも自分がこの罠にかかった事が屈辱であった。
猛スピードで逃げる車両。
胸部センサーに切り替え、逃げる車両を追う。
次こそ仕留める為に。
車両のスピードなどで逃げても、たかが知れている。
ヘビオンナの背部スラスターが火をあげる。
みるみる速度が上がり、地を駈ける速度が速くなる。
すぐさま逃げる車両を捕らえる。
ライフルを構え、射撃をおこなう。
高速移動の為、照準がうまく合わない。しかし、HE弾ライフルなら、かすっただけで、車両を横転させられるだろう。
器用に避ける車両だったが、車両が限界だったらしい。
HE弾の熱で後輪が破損し、バランスを崩
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