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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第九三幕 「予見不能回避不可能、ただし後悔可能」
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どろもどろになっていると、見かねたジョウさんとセシリアが近づいてきた。

「佐藤!皆コンテナの中身が気になってしょうがないみたいだぜ?」
「レーイチさんに頼んでコンテナを空けてもらっては如何ですか?自分の専用ISとなるのなら、お披露目には丁度いいですわ」
「う、うん。レーイチ君!コンテナ開放せよ!」
《イエス、マスター。コンテナ展開》

何だか妙に日本人っぽいAIネームだなぁと思いながらも命じてみると、コンテナが量子格納されて中に潜んでいたISという名の魔物が・・・露わ、に・・・・・・?

瞬間、反射的に佐藤さんは目を庇った。
コンテナの隙間から感じた微かな違和感を感じ取っての咄嗟の行動だったが、それは結果的に功を奏す。周囲の注目していたギャラリーはそのコンテナから四方八方に放たれる強烈な光に「うおっまぶしっ!」と見事にやられている。専用機持ちや先生方は比較的軽症だが、面白半分に覗き込んでいたのほほん、癒子、相川さんは甚大な被害を被って「目が、目がぁ〜!」と苦しんでいる。
傍から見ると馬鹿にしか見えないが、当の光っているISを見ればそれも納得するだろう。

灼熱の砂浜にその身を晒す巨体。自らが発光しているのではなく、その装甲板が過剰なまでに光を反射しているがゆえに直視できない眩さを纏ったそれは、余りにも予想外の代物だった。

《機動チェック、 FCS(火器管制) HS(ハイパーセンサ) DML(直列運動同期) IAS(イメージ補助) PIC(慣性制御) ADS(絶対防御) SB(表面硬膜)、プリセット。駆動システム、オールグリーン。マスター、騎乗準備終了しました》
「・・・・・・」
《マスター?》
「・・・い」
《い?》
「・・・・・・嫌!」

悲鳴染みた声だった。それは生理的な嫌悪感というより、羞恥心が勝るものであった。

佐藤さんは、そのデザインを確認した瞬間、これは自分が乗ってはいけない物だと悟った。

いや、デザインだけならばそれほど問題があるとは言えない。

しかし、そのISには普通と質素を重んじる佐藤さんにとって是が非でも乗りたくないと思わせる要素があった。

「これは嫌!これに乗るのは絶対に嫌ぁぁぁーーーーーーッ!!!」

ISは搭乗前の状態だと手足などのパーツやバックパックの構造が一見して分かりにくい形状になっている。よって佐藤さんの拒絶反応は形状から来るものではない。彼女が拒否する最大にして絶対的な理由、それは―――

「すごいね・・・」
「ああ・・・」
「ある意味最も佐藤さんに似合わないISだ・・・」
「いや、逆に最も佐藤さんに相応しいかも・・・」
「絶対凄い性能だよね」
「そうだね。なんたって・・・」

「「「「「「装甲から間接に
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