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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第九三幕 「予見不能回避不可能、ただし後悔可能」
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とうとうこの日が来たな、と佐藤さんは気を引き締めた。
原作インフィニット・ストラトスではこの日、篠ノ之束の襲来、銀の福音暴走、そしてワンサマー重傷などの事件が一挙に押し寄せる。ベル君もここへ向かっていると聞いており、ひょっとすれば+αで何かが起きる可能性が十分にある。
「私は専用機持ちじゃないけど・・・・・・覚悟だけはしておいた方がいいよね」
旅館の浴衣を身に付けつつ、朝日が差し込む中庭を眺めた佐藤さんは、時計を確認して「そろそろかな」と部屋の中に避難。やがて来るであろうフリーフォールキャロットに備え、対衝撃防御の構えを取る。やがて、それは佐藤さんの計算通りに―――
『・・・・・・箒。あれ・・・』
『・・・恐らく抜け、ということなのだろう』
『何だろうあれ。パカパカケータイ2本を地面に突き刺す儀式?』
『・・・埋まってると思うか?』
『それも抜けば分かる』
『・・・何となくですが、邪気が来るような気がしますわ』
・・・・・・・・・・・・
ずどぉぉぉぉぉぉぉぉぉんッ!!
「親方!空から女の子・・・・・・じゃなくて!先生!空から巨大な人参が!!」
「何っ!?
束
(
ばか
)
か!
束
(
ばか
)
が現れたのかそうなんだな!?」
とうとう始まるアニメ第一期最大の戦いを前に、私は教務補助生の仕事としてとっとと事態を先生にチクる事にした。数秒後、アイアンクローを受けて苦しむ誰かさんの悲鳴が聞こえたが私は悪くないのだよ。
= = =
日本の車に比べてイタリアの車は部品の損耗が激しい、と昔コーラが言っていた。車好きなコーラの話にはそれほど付いていけなかったが、コーラは自動車会社に技術者として就職したいという夢があるらしい。セアトという会社に行きたかったらしいが、そこは確かスペインの会社じゃないのか?と聞くと、実はコーラはスペインの出身だったそうだ。父がイタリア、母がスペイン出身で、最初は家族でスペインに住んでいたが次第に仲が悪くなり、幼いコーラは父に連れられイタリア行きになったという。
まぁその辺りの話はさておいて、ともかく日本の車と母国の車の乗り心地の違いが分からないベルーナにはコーラのそんな情報くらいしか判断基準が無い。それでも、自身が現在乗っているこの護送車にかなりのお金がかかっていることは察していた。何せ乗り物酔いが激しいベルーナが全く酔わないほどにこの車は静かなのだ。きっとコーラが一緒にいれば、嬉々として車の特徴や使っているであろう技術を調べまくる所だろう。
そんなことを考えながら、外を眺めるベルーナは複雑な心境で貧乏ゆすりしていた。
この車は、IS学園1年生が臨海学校を行っている民宿へと向かっている。ベルーナはこれからそこに向かって、数日の間をミノリと、付添いのコトノハ
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