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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第八九幕 「雛鳥・後編」
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と呼ばれる予期せぬオート機能の発動が起きやすいと前に授業で聞いた。
だったら、必要なのはイメージ?でもイメージって、何をイメージすればいいんだろう。自分が飛んでいる所なんて今一想像できないし、でもこのまま落ちるのは・・・
(そうだ。痛くない落ち方・・・イメージするのは、痛くない落ち方だ)
出来るだけゆっくりと。ふわりと。綿毛のように柔らかく、軽く、ミノリが着地する時みたいな―――
上を見れば視界いっぱいに青天井が広がっている。まるで自分が落ちているなんてウソみたいに距離感が無かった。きっとそれがいい。僕は別に凄い勢いで堕ちている訳ではないと思える。思う事が大切なはずだ。前にミノリが言っていた。やりたいと思うことを一つ一つ反映させていけば、いつか自分のイメージする形に辿り着けると。
(・・・って、結局僕はミノリ頼りなのか)
ISは空中で減速したが、まだまだ自立の道は遠いと思い知らされたベルーナは、小さくため息をついた。
= = =
それは、丁度太陽の光が逆光になっていたためにそう見えただけなのかもしれない。ただ、ゆっくりと降りてくるその子の髪の毛が、一瞬この世に在るそれと違った幻想的な光沢を帯びたような気がした。一瞬だけそれに呆けて気を取られ、直ぐに我に返った私は慌てて降りてきたISを両手で受け止めた。どうもバックパックがごてごてしていて掴み所に困ったが、フォローに入ってくれたラウラのおかげでしっかりと受け止めることが出来た。
ずしりと腕に重みがかかる。IS自体がかなり重いようだ。操縦者は小柄に見えるが、よほどパワーアシストのシステムが優秀なのか、それとも相性がいいのだろうか。そんなことを考えながら、その幻想的な光沢を放つ髪の宿主を見て―――
「・・・・・・て」
「おい、どうした伍和?手がどうかしたのか?」
彼女の様子がおかしい事に気付いたラウラが声をかけるが、彼女は逸れさえも耳に入らないと言った様子で食い入るように受け止めた彼の顔を見つめた。抱きしめればそのまま壊れてしまいそうな華奢な体。人形のように真っ白い肌。そして銀色に輝く癖のある頭髪。吸い込まれるように透明な瞳。
彼女は、その姿に見覚えがあった。
それは彼女の運命を一つだけ変えてくれた、学園に降り立った子。結局その正体が分からずに、感謝も出来ないままだった相手。その相手が今まさに、自分の手の上に。
「て・・・天使さんが降ってきた・・・!」
「「はい?」」
伍和祭典、人生史上類を見ない痛恨の一言を発す。
写真が出回っていたが、そんな事より訓練だと見向きもしなかったイタリアの男性操縦者。保健室にいると聞いてはいたが、保健室に行く用事が無いので顔も見たことが無かったその操縦者。合同訓練でその
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