第百四話
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応できている以上、その巫女性はかなり高いはず。
「じゃあ、三人で飛翔の術よろしくね」
家族一のしっかり者、崎姉が三人にそう頼み、
「はふ〜・・・早く帰って休みたいよ〜・・・」
林姉が疲れ切った様子で肩を落としてそう言い、
「珍しく、イーリンと意見が一致したな。私は早く風呂に入って寝たい。女性陣で先に風呂はもらうぞ」
リズ姉が気だるそうに、しかし表情はいつもと変わらない様子であり、
「私もですね。武双が近くにいる分回復は早いですけど、そろそろグレイプニルつけないとですし」
アテがそう言いながらさっそくグレイプニルをつけ、神性の再封印を行い、
「そうね。兄貴はこの中で一番頑丈だし、後回しにしましょ」
さらっと、しかしこの中で一人だけ男なので断る事も出来ない宣言を氷柱に下され、
「あたしはもういっそ、このまま布団に飛び込みたいデス」
全身で疲れを表現しながら切歌は調に寄りかかり、
「だめだよきりちゃん。ちゃんと体洗わないと」
そんな切歌の頭を撫でながら、微笑ましそうに調が切歌を見て、
「あ、武双お兄様。一緒にお風呂はいらない?」
マリーがさらっと爆弾発言をして、その瞬間に何人かの表情が変わり、
「ななな、何をうらやまではなく言っているんだ、マリー君!?」
なぜかナーシャは無茶苦茶慌てた様子で止めにかかり、
「あ、私も私もー!桜ちゃんも一緒にはいろー!」
ビアンカがこんな状況でも元気いっぱいな様子でそれに賛同してきて、
「え、ふえ!?ええとその・・・・・・!!?!?!?」
さらっと巻き込まれた桜が俺とビアンカを交互に見ながらどんどん慌てていき、
「ゴメン、なさい・・・狐鳥も、いいですか?」
なぜか狐鳥もそれに参加を表明してきて、
「よーし、じゃあ皆でソウ兄のお風呂に突撃だー!」
そんな奴らを、立夏がぜひ突撃しようと煽りだす。
いつもの通りの、神代家の日常。ヒルコとその神獣との間の殺し合いという非日常の後でも、それはすぐそばにある。
それが心の底からうれしい。
「はぁ・・・もう、今日くらいはいいぞ。ヒルコクラスを相手にしたんだ。よっぽど突拍子もないことでもない限り、一つだけお願いを聞いてやるよ!」
だからだろうか。深く考えもしないでそんなことを言ったのは。
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