第百四話
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ていたので自分の足で立ち、二人よりも一歩前に出る。
「終わったんだな、武双」
「ああ・・・ヒルコは・・・家族に手を出したものには、確かに死を与えたよ」
「それは、ヒルコだけなのか?」
「いや、原因には後二人・・・ランスロットとグィネヴィアがいるんだけど、護堂とアレクの手でもう殺されてる」
「そうか。なら、これで終わりだな」
父さんはそう言うと、陸に向かって歩き出す。
父さんらしいや。
「それで、武双くん。武双くん自身は大丈夫なの?」
「大丈夫だよ。アテが近くにいるおかげでもうそこそこに回復してるし」
「そう。お疲れ様」
そう言いながら頭を撫でてくる母さんに、俺は幾つだよと突っ込みを入れたかったが・・・心地よかったので、されるがままになる。
「じゃあ、私と隆哉さんはもう行くわね。今もちょっとやってたことを投げだしてきてるから」
「そっか。今回は何してるの?」
「ちょっと神様が没落した妖怪とか魔物とかが出てたから、それの退治をしてたのよ」
そんなことしてたのか、この二人は。
いつか、厄介事に首を突っ込みすぎて神様殺してきそう。
まあでも、その程度のことなら一旦放置でも問題ないか。
「じゃ、頑張ってきて。もし人間の手におえないところまで来たら俺を呼んでくれよ?」
「それだけの余裕があったら遠慮なく呼ばせてもらうわ」
ま、まつろわぬ神が出てきたら呼ぶのは難しいのかもな。
そう言ってから母さんは走って父さんに追いつき、そのまま飛翔の術を使って飛んでいく。もう必要なさそうなので、二人に対してかけていた舞台袖の大役者を解除する。
加護については、もし余力が残っているのならどこかに蓄えられるだろう。
と、そんなことを考えていたらパンパン、と手が叩かれた。
「はい、じゃあ全部終わったところだし、帰りましょうか!武双君も、早く権能を解除したいでしょうし」
「よく見てるな、崎姉は。まあでも、そうしてもらえるとかなり助かる」
体質上回復はバカみたいに早いけど、それでも消費がつらいくらいには疲労してる。
「氷柱ちゃんと立夏ちゃんは呪力、まだ残ってる?」
「残ってるというか、加護が半端じゃなく流れてきたからそれが」
「私もそうだな〜。ソウ兄の加護、たーっぷり流れ込んできたから!」
信頼度で左右されるのではないかという考えは、そこそこに正しかったようだ。
とはいえ、さすがにナーシャはヒルコと戦っていた関係で呪力なんてないだろうし・・・
「あの・・・狐鳥も、飛翔の術は使え、ます」
「あ、狐鳥は今回あれを使わなかったんだ?」
「その・・・暴走したら、と思うと・・・」
ま、確かにそれは危ないよな。
それに、狐鳥があれに適
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