はじまりの街と久しい友
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」
と、言うことで俺達は教会を目指すことにした。……と、言うことは必然的にアイツにも会うのか。面倒だ。
東七区の教会が見えてきた所でアスナが止まった。
「ち、ちょっと待って」
「どうした」
「あ、ううん……。その、もし、あそこでユイちゃんの保護者が見付かったら、ユイちゃんを……置いてくるんだよね……」
「………」
躊躇うのも無理ない、が、ユイはプログラムだ。保護者は居ない。むしろ、俺はユイの記憶を戻す方法を提示するしか無いが。
「別れたくないのは俺らも一緒さ」
と、キリトがこちらを向く。キリト達は既に実の子の様に思っている。それを壊すのは………俺には出来ない。
「ユイに会えない訳じゃ無い。記憶を取り戻したら、きっとまた会いに来るさ」
「ん……。そうだね」
俺はアスナにそう言い、アスナを、キリトを、ミザールを、騙してる自分に苛立ちを覚えた。
アスナが教会の扉を開けて、中に声をかけたが、人一人も出てこない。
「誰も居ないのかな?」
「いや、隠れてる」
「右の部屋に三人。左に四人。上に何人か居るな」
「……索敵スキルって、壁の向こうの人数まで解るの?」
「ああ……。サーシャさん、居るか」
すると、右手のドアが開き、黒緑の眼鏡を掛けた女性が姿を現した。
「……ライトさん……ですか?」
「ええ。少し、相談したいことが……」
と、言いかけると、
「ライト兄!?ライト兄なのか!?」
ぞろぞろと数人の少年少女がライト達を囲む。
「お前ら、客の前だ。先に上行ってろ。……サーシャさん、この二人の相談役、お願いしても良いですか?」
「あ、はい、解りました。そう言えば、ライガさん居ますよ、上に」
サーシャはそう言うと、キリト達を奥へ案内し、俺は階段を登り、上に行く。すると、一人の少年が、窓の縁に座っていた。
「やぁ、滅殺者。ここに来るのは半年振りだね」
「よう、<雷鳴>。相変わらずだ」
<雷鳴>………これは奴の通り名。一撃の破壊力が普通の攻略組と比べ高いことから、この名が付いた。強いて言えば、この通り名が後の雷鳴騎士団の元になるとは誰も知らないだろう。
「さて、ライトが来たし、皆久々の訓練と行こう。各々の武器を手に外に行ってね」
ライガが本を閉じ、子供達にそう言うと、皆はすぐに行動を起こした。
「……久々に見たよ。お前の指揮力」
「そうかね?………で、何しに来た。ただの寄り道………では無いようだが」
ライガの目に怒りが混じる。それもそうだ、俺はライガ達の作ったギルドを崩壊させたんだ。
「少し、用が合ってな」
「へぇ……。よく言う
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