真夜中の真実
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ジェラールの心は硬直した。何かが自分の中で締め付けられたような感じを覚える。
「君こそが闇の塊なんだよ。汚くて、禍々しい、邪悪な男さ。」
「ち…違う…。」
ジェラールは必死に否定しようとするが、心がそれを躊躇してしまう。
「違わないよ。君は子供たちを強制的に働かせ、仲間を殺し、エルザまでも殺そうとしていた。」
ジェラールの心が揺らぐ。記憶を無くす前の自分がしてきた罪が重くのし掛かってくる。
「君が不幸にした人間の数はどれだけいると思う?君に怯え、恐怖し、涙を流した人間はどれだけいると思う?」
ミッドナイトの言っていることは全て真実だ。ジェラールは直感で思った。
「こっちに来なよ、ジェラール。君なら新たな六魔にふさわしい。」
ミッドナイトはジェラールに手を差しのべる。まるで悪魔に誘われているかのように。
ユラ…
「私は…。」
「ジェラールの中の光を知っている。」
そこには新たな装束を身に纏い、凛とした姿でエルザは立っていた。
(「エルザ…。」)
ミッドナイトは静かにエルザにを見る。
生きてこの先の未来を確かめろ
(「君の言葉こそ、オレに勇気をくれる光だよ…。」)
ジェラールの目にはエルザが輝いて見えた。自分の中の闇を優しく浄化してくれるような光に。
「へぇ…まだ立てるのか。噂通りだね、エルザ。
壊しがいがある。」
「貴様等のくだらん目的は私が止めてやる。必ずな!!!!」
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