【ゼロの使い魔】編
030 タイプじゃないなら仕方ないね
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SIDE カトレア・イヴェット・ラ・ボーム・ル・ブラン・ド・ラ・フォンティーヌ
私が彼──自身をサイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガと名乗った少年を最初に見た時の所感は変わっている≠セった。……年齢に不釣り合いに落ち着いているのも変わっている≠オ、その身に強大な力を持つ赤いドラゴンさん≠宿していると云う点も変わっている≠ニ云える。……私から見た彼の所感は大体そんな感じだ。
(でも…どうせ…)
正直、彼を信じきる事は出来なかった。……そう、その時≠ワでは。
―“大嘘憑き(オールフィクション)”! ……カトレア・イヴェット・ラ・ボーム・ル・ブラン・ド・ラ・フォンティーヌの病気を無かった℃魔ノした―
彼──サイト君が私に手を向けながらそう言うと、今まで身体をベッドに押さえつけていた身体の重さ≠ェ消えた。……それこそ、サイト君が先程言った様に──まるで、病気なんて最初から無かった♀エじにさえなった。
(サイト君……)
白馬の王子様。……今の私にとってサイト君の様な存在──颯爽に現れて私の病気を治してくれる様な存在を夢想した回数は数え切れない。
(でも……)
サイト君──彼は私の♂、子様ではなく、ルイズの°R士様だった。……正直、ルイズには嫉妬しているし、お父様達に頼んでルイズのついでに私も#゙の横に居られないか? とも思う。……が、昨日のルイズとのやり取りを見てしまったから、それも難しいと悟った──悟ってしまった。
ルイズからの手紙曰く、数人で彼の事を囲っているらしい。……が、嫉妬深い私にはそれはムリだろう。今でさえルイズに嫉妬していると云うのに。
だから私は、心が痛むのは──病気の時よりも殊更痛むのは気の所為と、そう自分自身に自己暗示を掛けながら、私の快復を私よりも喜んでいる家族をよそに、彼への想い≠胸の奥深くへと仕舞い込んだ。
SIDE END
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
SIDE 平賀 才人
――コンコンコンコン
『入っても良いかね?』
「どうぞ」
カトレア嬢を治しヴァリエール公爵と公爵夫人が部屋を訪ねて来た。特に断る理由が無いので、入室を許可する。
「……先ずは礼を言わせてくれ。カトレアを救ってくれてありがとう」
「私からもお礼を言います。カトレアを治療してくれてありがとうございました」
「僕に出来る事をしたまでです。……あれ? ルイズ嬢は?」
「ははは、そう謙遜しなくても良い。……ああ、ルイズならカトレアに付きっきりだよ。ルイズは私やカリーヌ以上にカトレアへと懐いていたからな」
そう朗らかにに笑うヴァリエール公爵。
「さて、褒美の話だ
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