マクロスF
0692話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「ミハエル、ルカ、アルトの援護だ。特にあいつは学校の成績はともかくVF、しかも最新鋭のVF-25は初めての筈だ」
筈だとか言っておきながら、実はアルトがVF-25の操縦経験があるんじゃないか? と思う程に上手い具合にバジュラの攻撃を右に左にと回避しながらガウォーク形態で道路を疾走している。
初めて乗った筈のVF-25でここまで動けるんだから、確かにVF乗りとしての才能は間違い無くあるんだよな。
『了解した。フォーメーションはさっきまでと同じでいいな?』
VF-25Sをファイター形態にしてアルト達の後を追いかけながら、ミハエルの言葉に小さく頷く。
「ああ、ミハエルは狙撃で援護を。ただし、ルカはアルトのフォローを頼む。俺はバジュラの数を減らしていく」
『了解しました!』
ルカのRVF-25は電子戦機であって、バジュラと直接やり合うのには向いていないが、それでも今の状況では働いて貰うしかないだろう。
機体のスラスターを全開にして、アルトを追っているバジュラ達の後ろへと付き……
「くたばれ!」
そんな叫びと共にガンポッドのトリガーを引く。
さすがに先程の赤い大型バジュラとは違い、そこまで装甲は強固ではないのだろう。背後からの攻撃に次々と撃ち抜かれては脱落し、地上へと落下してビルや建物を破壊している。
『アルト先輩、そっちは駄目です! 大きなビルが!』
そんな中、突然聞こえてきたルカの悲鳴。その声を聞きながら視線をガウォークで地上を疾走しているアルト機へと向けると、確かに進行方向の先には巨大なビルが建っていた。前方に巨大なビル、そして後方にはバジュラがまだ10匹近く。この状況はある意味で詰みに近い。……そう思った瞬間、アルト機は少しも速度を落とす事無くビルへと突っ込んで行き、衝突する寸前に機体を上向かせてビルの壁をなぞるようにして真上へと向かっていく。
……凄いな。まさか初めての機体であそこまでやるとは。いやまぁ、VF-25はEX-ギアのおかげでVF-19とかよりも操縦に関しての難易度は低くなってるって話だが、それでもアルトの才能はかなりのものと言えるだろう。
実際、アルトの背後から追っていたバジュラ達はその動きに付いていけずにビルの中へと突っ込んでいく。だが……
「この程度で終わるようなら、バジュラも戦いやすいんだがな」
その言葉を証明するかのように、突っ込んでいったビルの中を突っ切っていったバジュラが屋上を突き破って姿を現す。
「ミハエル!」
どんっ、どんっ、どんっ。
俺が呼び掛けると共に、3発の銃声が聞こえ、同時に2匹のバジュラが息絶えて落下する。1発は外したらしいが、十分な成果だ。
「ルカ!」
そして次発した俺の声と共に、ルカの機
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ