第一章
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ないし」
「ゲーセンか本屋でも行くのか?」
「それもいいな。ただ、暇だしなあ」
その暇にかまけてふと考えることは。
「渋谷にでも行くかな」
「渋谷かよ」
「ああ。何か面白いものがあるかも知れないしな」
首を回して考える顔をしていた。
「とりあえず行ってきてみるよ」
「原宿はどうだよ」
「あそこでも最近何かあるか?」
「あることにはあるんじゃないのか?」
少しあやふやな返答であった。
「あそこはいつも何かやってるしな」
「それはそうだけれどな。けれどな、何かな」
ここで孝司は微妙な顔を彼に見せるのであった。
「今は渋谷に行ってみたいな」
「そうか。まあそこんところは好きにするんだな」
彼の返事は素っ気無いものであった。
「俺が行くわけじゃないしな」
「結局それかよ」
「まあ渋谷も悪くはないな」
しかし一応はこうも述べてみせてきた。
「変な奴も多いけれどな」
「まあそうした奴には関わらないようにしてるさ」
これは心得ていた。東京にも色々な人間がいる。それはわかっているから彼も用心はしているのだ。さもないと東京は結構危ない街になってしまうのだ。彼等にとって。
「そういうことでな。それじゃあな」
「ああ。何かあったら教えてくれよ」
そう言葉を交えさせてから孝司は渋谷に寄るのであった。渋谷はいつも通りで何の変わりもない。さしあたってこれといった目立つものを見つけないまま彼は時間を潰した。その中でふと立ち寄ったゲームソフトショップに入った時であった。
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