第三章
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「駅長の時計もですね」
「そうだ、わしの時計もだ」
カナワは自分の時計を見た、今は十二時だ。
しかしマクドネルの時計を見るとだ。
「君の時計は十一時五十分」
「僕の時計は十二時一分です」
オーフェルが言ってきた。
「三人共違っていて」
「ホームの時計は十二時五分です」
マクドネルがその時計を見て言う。
「やっぱりこれは」
「おかしいな」
「そうですね」
カナワもマクドネルもこう答えるしかなかった、そして。
オーフェルは二人にだ、懐から自分の携帯を取り出してネットにつないだそれを見せた、そこにあるニュースでは。
全世界の時間が狂っていると出ていた、それで世界中がパニックになっていた。
「あらゆる時計がみたいですよ」
「時間が違うのか」
「おかしくなっているのか」
「世界で時間差はありますけれど」
これはどの国でもある、地球は球体でありこのことはどうしてもある。例えばロシアでは経度の関係で十一の時間がある。
「その全ての時間がか」
「狂っています」
そうだというのだ。
「何かおかしいです」
「そうなのか」
カナワは驚愕の顔でオーフェルの話を聞いた、そしてだった。
自分も経緯を出してだった、そのうえで。
彼もニュースを見てだ、こう言ったのだった。
「実際にそうなっているな」
「本当にどういうことでしょうか」
首を傾げさせてだ、マクドネルも自分の携帯でニュースを確認して言った。
「これは」
「わからない、だが」
「だが?」
「仕事は続けないとな」
駅員のそれはというのだ。
「何とか」
「はい、何時来るかわからないにしても」
「それでもですね」
カナワのその言葉にだ、マクドネルとオーフェルは真顔で答えた。
「向こうも大変でしょうけれど」
「それでも」
「もっもな」
ここでだ、カナワは非常に難しい顔でこうも言った。
「こんな調子だとな、時間が目茶苦茶だとな」
「信号もあてにならないです」
「駅に何時来るかも」
「列車も満足に動かないか」
「世界中で交通がストップしてますよ」
オーフェルが自分の携帯でニュースをチェックして述べた。
「陸だけでなく海も空も」
「時間が狂ってるとな」
「下手に動かすと大惨事になりますからね、実際に」
「大惨事が起こってるか」
「下手に飛行機なりを出そうとして」
それでだというのだ。
「衝突事故も起こっています」
「死んだ人がいないといいな」
「ですね、これじゃあ警察も軍隊も動けないですから」
治安を扱う組織もだ、正確な時間がわからないと危なくて動けないのだ。それで交通程ではないがこうした部門も動きが制限されていた。
「もう世界的に」
「動けなくなってるか」
「そうみたいですよ」
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