第五章
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はじめた、その都度どうすればいいかはチャーリーがアドバイスしていった。
そのチャーリーにだ、ポールはこう言うのだった。
「しかし猫が喋るなんて」
「ですから僕妖精ですから」
チャーリーは今も後ろ足で立って話す、前足を人間の手の様に動かして。
「猫は猫でもまた違うんですよ」
「ケット=シーだからか」
「はい、そうです」
だからだというのだ。
「ですからこれでいいんですよ」
「妖精は本当にいるんだね」
「いますよ、僕が証拠です」
他ならぬ彼自身の言葉である。妖精の。
「ただそのことに気付いていない人が多いだけですよ」
「僕もずっと気付いてないしね」
「そういうことです。けれどそこに気付くかどうかで」
「変わるんだね、何事も」
彼の恋路もだった、それもまた。
「そういうことだね」
「そうです、世の中にいるのは人間と動物や植物だけじゃないんですよ」
こう明るく話すチャーリーだった。彼は今も陽気に笑って主と話すのだった。
ケット=シー 完
2014・2・23
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