第二章
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「あのブラウンの髪と青い目の」
「知ってるんだな」
「結構外で散歩してますから、私」
それで知っているというのだ。
「あの方のことも見ています」
「可愛いだろ」
「スパイスガールズに入られましたね、昔は」
「古いな、それとちょっとタイプが違うだろ」
「じゃあ日本の何十人もいるアイドルグループに」
「ああ、あのグループか」
ポールはチャーリーの言葉にまた返した。
「エーだのビーだのいう」
「ケーですね、四十八人いるっていう」
「詳しいな、まあとにかくあのグループに入る位な」
そのレベルでだというのだ。
「可愛いだろ」
「目がくりっとしてて愛らしい顔立ちで歯は白くて」
「ああ、しかも鼻の形は可愛くて唇は紅くてな」
「胸は大きくてお尻の形もいい」
「脚も綺麗でな」
「いや、ご主人様もお目が高い」
チャーリーは笑顔で主に話した。
「あの人性格もいいですしね」
「いい娘だよな」
「優しくてよく気がついてしかも公平で清潔」
「ちょっとおっちょこちょいだけれどな」
「それがまたいいんだよ」
「そしてあの人とですね」
「ああ、何とか交際したいんだがな」
ポールはここで話を核心に持ってきた、それをチャーリーに言うのだった。
「何とかな」
「そうですね、それならですね」
チャーリーはポールの話を受けてだ、考える顔で言った。
「一ついい考えがありますよ、私に」
「だからここで俺に言ってきたんだな」
「はい、そうです」
まさにというのだ。
「そういうことです」
「じゃあいい考えを聞きたいな」
「はい、何しろご主人にはいつもブラッシングをしてくれて御飯もくれて可愛がってくれていますから」
その恩があるからだと言うチャーリーだった。
「一肌でも二肌でも脱ぎますよ」
「悪いな、そうしてくれるのか」
「妖精は一食一晩の恩は忘れません」
今度は右の前足で胸をどん、と叩いて言うチャーリーだった。
「特に我々ケット=シーは」
「長靴をはいた猫はか」
「そうそう、長靴ですね」
見ればチャーリーは後ろ足は素足だ、それでだった。
何処からか赤い長靴を出し手だ、それをはいて言うのだった。
「これをはかないと」
「それで妖精に見えるな」
「それで、です。まずはですね」
「まずは?」
「敵を知り己を知らばですよ」
チャーリーは笑顔で言った。
「百戦危うからずです」
「それならか」
「はい、ベスさんのことを知りましょう」
「あの娘のことか」
「その好みや癖も」
そうしたことをというのだ。
「調べていきましょう」
「それでベスの好きなものをか」
「プレゼントしてベスさんに合わせていけば」
「ベスは俺の告白を受けてくれるか」
「そうなります。あとあの人彼氏い
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