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第四章
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第四章

「だからいいわね。放課後はマクドにでも入ってそこで話を聞くから」
「わかったわ。それじゃあ」
 こうして里香は智代の仲裁を得て情報を集めた。その結果その彼のこともわかったのである。
「名前は暁潤っていうのね」
「ええ。それで今はフリーだから」
 その九条高校の女の子から直接話を聞いている。マクドナルドの白い店の中で智代と一緒にその彼の話を聞いているのである。
「あとアルバイトしてるのよ」
「アルバイト?」
 智代はそこに注目した。まるで食いつくかの様であった。
「その場所は?」
「イタリア料理のお店よ」 
 そこだというのであった。
「お店はあれよ。チェーン店で」
「カプリッチョね」
 チェーン店と聞いてすぐにわかった智代だった。
「そこね」
「そうよ。わかってるじゃない」
「そりゃね。イタリア料理でチェーン店っていったらね」
 その九条高校の女の子の言葉ににこりと笑って答える智代だった。里香はただ話を聞くだけで彼女が中心になって話を進めている。
「あそこじゃない」
「そこでウェイターやってるから」
「ふんふん」
 話を聞いてしきりに頷く。頷きながらこっそりとメモを取ってそれを内密に里香に渡すようなこともしている。それはさながらスパイであった。
「ウェイターね」
「大体いつもいるわね」
 今度はいる時間も話すその娘であった。
「部活とかはしていないから、彼」
「わかったわ。有り難う」
 里香がにこりと笑って彼女に対して礼を述べた。
「だったら」
「こっちこそこれでいいのね」
「いいわ。ここまでわかればね」
 ここでにんまりと笑ったのは智代だった。あからさまに何かを企んでいる笑みであった。
「後はね」
「頑張りなさいよ。何で聞いてきたかはわかってるから」
 その九条高校の女の子ももうわかっている感じであった。表情にそれが出てしまっている。
「そっちの娘よね。あんた彼氏もういるし」
「そうよ。里香っていうのよ」
 さりげなく彼女に里香を紹介しもした。
「奇麗でしょ」
「そうね。これだけ奇麗だったら」
 彼女もまたここで里香を見るのであった。その整っている顔を。
「いけると思うわ」
「いけるの」
「大船に乗ったつもりでいていいわよ」
 彼女はこうまで言ってきたのだった。
「もうね」
「そうかしら」
「自信持ちなさいって」
 智代も笑いながら少し自信なさげな声を出した里香に言ってきた。
「自信持っていいから。まずはわかってるわね」
「ええ。出会いよ」
 そこからだというのである。
「もうマニュアル完成させてあるから読んでおいてね」
「マニュアルって」
「恋愛攻略マニュアルよ。私が作ったね」
 それだというのである。智代は何時の間にかそんなも
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