マクロスF
0691話
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ば深刻なダメージは与えられなくても、嫌がらせには十分な訳で……
苛立たしげに見えたのは俺の気のせいか、VF-25Fの方へと向かって殴りつけようとしていた手を止め、背後の俺へと振り返るバジュラ。その様子を見ながら時計回りに移動し、VF-25Fとランカを射線から外し……
「食らえっ!」
ガンポッドの銃口を向け、トリガーを引く。
かなり高い数値に達している俺の射撃能力と、ガンファイトLv.9。そして何気にSPを抜かせば最も高い能力値である命中の効果もあり、放たれた弾丸は1発のミスもなく全てがバジュラの巨体へと命中していく。だが……
「ちっ、固いな」
外で戦った小型バジュラと違い、この赤いバジュラは体長がでかい分、防御力もそれに比例して高いらしい。この近距離で連続してガンポッドの弾丸を食らっても損傷は認められない。
このガンポッド、正式名称をハワードGU-17A58mmガンポッドというのだが、今までのVFで使われてきた普通の火薬発射式のガンポッドではない。これまでに無い特徴として、電磁式発射機構、いわゆるコイルガンが採用されている新機軸の武器だ。その威力は強力極まりなく、だが同時に反動もまた大きい為にISCの採用されている機体でしか使えないとされている程のガンポッドだ。それでも殆ど効果が無いというのだから、バジュラの装甲の厚さはどうなっているのやら。
身体中にガンポッドの弾丸を連続して命中させられつつも、特に気にした様子も無く3本あるうちの真ん中の1本の足を俺の方へと向け……
「っと!」
咄嗟に機体をバトロイドからガウォークへと変形させる。そして次の瞬間には、バトロイドの胸部があった位置、即ちコックピットのあった位置をバジュラの中足に内蔵されている機関砲のような物から放たれた無数の弾丸が貫く。
バジュラの攻撃が止んだ一瞬の隙を突き、その懐に飛び込んでゼロ距離からのガンポッドを叩き込みつつ、外部スピーカーのスイッチを入れる。
「おい、誰が乗っているのか知らないが、そこのパイロット! 素人がここにいても邪魔なだけだ! そこの一般人を拾ってどこかに避難しろ!」
叫んだその瞬間。予想外の声がガウォーク状態のVF-25Fのコックピットから聞こえて来る。
「お前、アクセル!?」
その声の主が誰かを俺は知っていた。何しろ、今日シェリルのコンサートで共に飛んだ仲なのだから。
「アルト!?」
予想外のその声に、一瞬だけアルトの方に気を取られ、同時にそれはバジュラに対しての隙になる。ゼロ距離から放たれ続けていたガンポッドの砲身を腕の一振りで殴ってずらし、同時に残りの腕でガウォーク状態のコックピットを叩き潰さんと腕を振り下ろそうとした一撃を、足のスラスターを噴射して回避する。
同時
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