空白期 第8話 「チョコは騒動の種?」
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うようにできるだけ優しげな顔と声でこう言った。
「ありがとう」
「……そのセリフは我が言いたいくらいだ。貴様は我の味方でいてくれる……」
「えっと、俺が何だって?」
「な、何でもないわ! 分かっているとは思うがか、勘違いするでないぞ。それはこやつらが日頃迷惑をかけておるし、これからもかけるだろうから作っただけだ。た、他意は存在しておらぬからな!」
顔が赤くなっていることに加え、言い方が言い方だけに他意がありそうだと疑いたくもなる。だがディアーチェにおいては、今のような言い方を普段から割りとしている。それだけに本当のことを言っている可能性も充分にある。
――ここは疑わずに信じるべきだよな。俺が信じてやらないとディアーチェの味方がいなくなりそうだし、彼女は俺が困っているときにはいつも助け舟を出してくれているんだから。
「シュテル、ディアーチェはああ言ってますけど……どうなんでしょう?」
「そうですね……ディアーチェは素直ではありませんので他意はあると思います」
「そ、それってつまり!」
「貴様ら、今日という日はどれだけ我のことをからかえば気が済むのだ。我とて限度というものがある。そこへ座れ!」
「ねぇショウ、みんなは何を騒いでるの?」
「それは……まあ気にするな」
「え〜、そう言われたら余計に気になるよ」
「気にしてるとディアーチェに怒られるかもしれないぞ」
「え……うん、多分ボクには分からないことだろうから気にしないことにするよ」
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