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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第7話『雪姫の実家へ。相変わらず小悪魔な先輩』
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雪姫は「荷物は奥の座敷にねー!」と声をかけたが、多分また聞いていないだろう。
「代々医者の家系らしーぞ、白井先輩」
茂武市が、同じくポカンとしてた計佑に話しかけた。
「本人はTVCMに出ていて、女優へのウワサもある……」
「……住む世界が違うってやつだな」
答える計佑の声はちょっと沈んでいるのだが、本人にはその自覚はなかった。
「いやしかしな計佑……」
意味深に言葉を区切って、茂武市が計佑に耳打ちするように続けた。
「白井先輩ってもしかしてお前のこと好きなんじゃね?」
<B>「はぁっ!?」</B>
思ってもみない内容に思わず大声を出してしまう。
「さっき電車の中で思ってたけどさ……なんか態度がオレの時とは全然違うだろ?
そもそもオマエの事は先輩自身が旅行に誘ったくらいだし。これはもうそうとしか思えなくなってきたんだが……」
「バッ……バカ言え!! んなことあるワケねーよ!!」
一瞬落ち込んだ気持ちは吹き飛び、なんだか気分が高揚するのを感じるが、それでも否定はしてしまう。
「そうかなぁ……うーん」
頭を捻る茂武市をよそに、
──たしかに茂武市よりは距離感近い気はするけど……そんなの、
オレのほうが先に先輩と知り合ってるからってだけの話だろう。
なんか親しげにしてくれるのだって、大抵はからかってくるコトばっかりだし……
計佑にしてみれば、あれだけキレイな人が自分になんて……という思いがあるし、
やたらとからかうような態度ばかりとられる事もあって、とても茂武市が言うようには思えなかった。
……なんとも思ってない相手を、からかう為だけにあんなに近づいてくる訳はないのだが
鈍い少年には、それはちょっと気付けない事だった。
──まあ、そんな女心の機微がわかるほど『慣れた』男だったら
雪姫が好感を覚えるようなことはなかった訳で、これはもう良し悪しというしかないのかもしれない。
─────────────────────────────────
「泳ぐぞ〜〜〜ッ!!!」
カリナが硝子をひきずるように海へと走っていく。
茂武市も一緒で、三人とも水着姿だった。
それを尻目に、計佑は未だ着替えずにキョロキョロしていた。
「どこいったんだまくらは……」
屋敷に着いてからまくらを見かけなかった。
そして今ようやく、ぽつんと大木のそばに座り込んでいるまくらを見つけて、
「あ! いたいた。おー──」
「あら? 着替えないの?」
まくらに呼びかけようとしたのを遮ったのは、水着姿の雪姫だった。
「みんな、もう行ってるよ?」
──う……うお……!!
雪姫の水着姿に思わず見惚れてしまう。
二度ほど触れてしまったせいでよくわかっていた事だが……
……やっぱり雪姫
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