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白井雪姫先輩の比重を増やしてみた、パジャマな彼女・パラレル
第5話 『メールが来なくて悶々と』
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をくおーぜ。ほら隣来いよ。小皿にとってやるから」
「……っ」
何やらムッとしたまくらは、しかし席を移るのではなく、計佑が摘んだうどんに食らいついてきた。
そのままちゅるちゅると吸い上げる。
「なっ……なっ、何してくれてんのお前……」
「こっちの方が怪しまれないでしょ! ほら、計佑も食べるフリしてよ」
「……あ。ナルホド。そうだな……」

──そりゃ確かにこのほうが怪しまれはしないだろうけど。流石に近すぎるだろコレ……

目の前で、まくらがうどんを口の中に吸い込んでいる。
──それを見ていたら頭に血が上ってきて、まくらから離れると一気にうどんを食い尽くした。
「ああ〜〜っ!!ちょっとォ!!!」
「ごちそうさまっ、よし帰ろうぜっ」
「こんなんじゃ足りないよぉ!?」
まくらの抗議の声を無視して、会計を済ませてさっさと店を出た。

─────────────────────────────────

──くそっ!! 最近のオレどうしちまったんだよっ!!

頭がぐるぐる回る。

──なんでまくらにドキドキするようになんか……いつからだ──?

そこで、一昨日知り合ったばかりの先輩のことが思い浮かんだ。

──そうだ、あの先輩と知り合ってから、なんかこんな変な風になっちまってるんだっ……!!

なんだか頭がグチャグチャで、雪姫に対するイライラすら募ってきた。
……八つ当たりなのはわかっていても。

──大体なんなんだよあのヒトはーっ!! いっつもオレの事からかってばかりくるしっ!!

しかし、その怒りはすぐに沈静化してしまう。

──……まあ、オレもヒドい事してるんだけど……いや、客観的にみたらオレのが全然ヒドい事してんだけど……

3回にも渡る痴漢行為の上に、彼女の仕事生命までも危うくしてしまった。

──……ホントにすいません。白井先輩……

自分にあのヒトを責める資格なんてなかった。ズーンと反省する。

「けーすけぇっ!!」
まくらがようやく追いついてきた。
「どうしちゃったの急に……? お腹でも痛くなった?」
不安そうに話しかけてくる。
……そんなまくらを見ていたら、またさっきのモヤモヤがぶり返してくるのを感じた。
「……悪い」
なんだかまくらを見ていられなくて、顔を背けてボソリと謝った。
「…………」
まくらはしばらく黙っていたが、
「カンチョーー!!」
いきなり明るい声をあげると、計佑に飛びかかってきた。
「はいぃ!?」
「食べ過ぎで苦しくなったんでしょー!? 全部出してやるっ!! オリャー!!」
「はぁ〜〜!? やめろバカ! このガキ!!」
「ガキって言ったほうがガキー!!」

そのまましばらく『ガキ』そのままな
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