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鋼殻のレギオス 三人目の赤ん坊になりま……ゑ?
初めての都市
シキの苦悩
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発されたのか、他の弟子たちもうめき声をあげながら立ち上がろうとする。
 シキは笑い声を堪えて、右手の人差し指を動かし挑発する。

「強くしてやる、かかってこい」

 まず、動いたのはナルキよりも年上の少女だ。
 スラリと長い腕で細剣を突き出す。踏み込みと爆発力に欠けるが、その瞬発力と勢いはシキは評価した。
 身体を横に倒し、細剣を避けると刀身を握り締め、そのまま一本背負いの要領で少女を投げ飛ばし、腹に衝剄を放つ。そこで少女の意識は吹き飛んだ。
 次に槍を持った二人の少年がシキを挟撃する。
 一人の技量はそこまでではないのだが、連携の息がぴったりと合っているのでカウンティアとリヴァースを思い出される。だが、あの二人ほどの連携ではないので、シキは攻撃を誘う。
 誘い込まれたと思わなかったのだろう。彼らの目には、体勢を崩したように見えたはずだ。そして同時に突き出された槍が、シキに突き刺さる。

「えっ!?」

 が、突き刺さった瞬間、シキの身体が煙のように消え、二人の後頭部に衝剄が放たれ、意識を奪う。

「う、うあぁああああああっ!!」

 絶叫しながら、剣を打ち込んでくるのは二十歳ほどの青年だ。
 他の弟子たちよりも勢いも実力もあるが、少しヘタレなのが玉に瑕だ。性格のせいで実力が出しきれていない部分がある。
 普通なら、直そうと努力するところだが……。

「こんの、ヘタレがァあああああああっ!!」

「嘘でしょー!?」

 シキは振り抜いた拳で剣を折り砕き、そのまま青年の顔を殴った。
 直すどころか、悪化するかもしれない行動をとっていた。
 綺麗に吹っ飛んだ青年を押しのけて、ナルキが捕縄をシキに向かって巻き付けようとする。
 シキはそれに敢えて巻き付いた。

「やった!!」

「後は任せろ!」

 銃を持った少年が、シキに向けて発砲する。
 身動きがとれないシキにはよけられない、そう確信した二人は喜びの感情を浮かび上がらせる。
 だが、この程度で被弾するほどシキは甘くも油断もしていなかった。

「かぁッ!!」

 内力系活剄の変化、戦声。
 剄が込められた声は、銃弾を跳ね返す。

「え、えぇええ!?」

「反則だろ、ホント」

「まぁ、ここでナルキが化錬剄とか、お前がもうちょい威力の高い銃持ってたらよかったんだがな」

 力任せにシキは捕縄を引きちぎると、手に衝剄を集めてニコリと笑いながら言った。

「とりあえず、明日から特訓メニュー倍増な」

 笑顔の死刑宣告だった。


「おぉ、シキさん、ウチの野菜を買ってかないか? 安くしとくよ!」

「いい肉はいってるよー!! 買っていかないか?」

「こっちのほうが安いよ!!」

「……遠慮して
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