ナイトバロン
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ディがいる隣の部屋へと向かっていた。隣といっても数秒で着く距離ではなかったため、
急いで走っていたのだった。
「あそこか!!!」
数分走った所で一つの大きな扉が見えた。
バン
タクヤは扉の前に立つや否や豪快に扉を開けた。
「ウェンディ!!!」
「えっ?」
タクヤとウェンディは目が合った。だが、タクヤはその場から動く事が出来なかった。
「え、えっとだな…。」
タクヤの目の前にいたのは服を着替えているほぼ全裸のウェンディだった。
「……で、」
「え?」
「出てってェーーー!!!!!」
ガコン
「んがっ。」
タクヤはソファーを投げつけられ、見事に的中した。
「ま、待て!!!ごかいなん、」
バコッ
「ぎゃっ。」
「見ないでェー!!!!」
今度はクローゼットを投げつけられ、それも見事に的中した。
どこにそんな怪力があるのか聞こうとしたが、やはり物を投げつけられた。
「私がいいって言うまで入ってこないでください!!!!」
「ひゃい…。」
タクヤは投げつけられた家具の下敷きになりながら、エマの忠告に従った。
今宵は満月、空には星たちが撒き散らされていた。
タクヤたちは依頼を完了しマッドから報酬を頂いてギルドに帰る頃だった。
「ありがとうございます。おかげで虹の架け橋を守りきる事が出来ました。
さすがは妖精の尻尾の魔導士ですね。」
「たいしたことしてねーよ。な、ハッピー!!」
「あい!!」
ナツとハッピーは笑いながらマッドに言った。
「私たちは依頼をこなしただけだ。礼には及ばない。」
「だね!!」
「案外楽な仕事だったしな。」
エルザとルーシィ、グレイもナツたちに続いてそう言った。
「いえ、礼を言わせてください。これは亡くなった私の妻の形見なのです。」
「じゃあ、マッドさんの奥さんは…。」
「えぇ。かれこれ13年になります。虹の架け橋は妻が死ぬ直前まで身に付けていた物。
私はこれを一生大事にしていくと決めたのです。」
マッドは手に持っていた虹の架け橋を見つめながらみんなに話してくれた。
「そうだったんですか。」
「そして、今日は妻の命日。本当によかった…。これで妻も安心できると思います。」
「よかったな!!!」
タクヤは泣いていたマッドに言った。タクヤたちはそれだけの事をしたという訳だ。
「では、私たちはこれで。」
「じゃーねー!おいしー魚をありがとー!!」
「って、結局魚じゃないの!」
ハッピーがシャルルにつっこまれながらタクヤたちはギルドに向かった。
そして、
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