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妖精の義兄妹のありきたりな日常
ナイトバロン
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「じゃあ、一体どこに…。」
「ねー、お兄ちゃん。」
「だ、だから抱きつくなって、あれ?」
タクヤは抱きついてきたウェンディに違和感を感じた。
「お前が首にしてるのって…。」
「えへへー。どう?可愛いでしょー。」
ウェンディの首にかけられていたのはなんと、








「「虹の架け橋ーーー!!!!!」」








「うふ。」
ウェンディがみんなに自慢げに虹の架け橋を見せつけてきた。
「ウェンディ、どうして…。」
「どうしてって綺麗だったからかけてみたんだよ?」
ウェンディは悪びれた様子などこれっぽっちも見せずにエマに言った。
「さっき、みんなが偽者のナイトバロンと戦ってる隙に盗っておいたんです。」
「ウェンディ…、自分が何してるのかわかってんのか!!」
タクヤはウェンディに本気で怒った。
「お兄ちゃんそんな恐い顔しないでよー。キライになっちゃうよー?」
「…お前、本当にウェンディか?」
「「!!!」」
タクヤの一言にみんなが驚く。
「ふふ、やっぱりバレちゃったかー。」

ブシュゥゥゥゥ

突如、ウェンディの白煙に包まれた。白煙に写し出されたのはウェンディの影、とは言い難い体格の影だった。
「な、なんだ!!?」
「アイツ、ウェンディに化けてたんだ!!!」

キュルルルルル

白煙が次第に影に吸い込まれるかのようにまとわりついていく。
それは一つの大きなマントとなり中から仮面をつけた男が現れた。






「ごきげんよう。」





そして、本物のナイトバロンが現れた。
「コイツが本物のナイトバロンか!!!」
「先程まで君たちが戦っていたのは私の人形“パペット”だ。」
「あれが人形だと!!?」
エルザたちを物ともしない素早い身のこなしはあくまでも人形であり、本物には遠く及ばないというわけだ。
「しかし、これは実に美しい…。マッド氏が大枚をはたいて手に入れただけの事はある。」
ナイトバロンは虹の架け橋を顔に近づけ、まじまじと虹の架け橋を見つめる。
その時、

バシャアァァァン

ナイトバロンに物凄い勢いで水が放たれた。だが、それはナイトバロンにしてはかわす事など造作もないこと。
ナイトバロンは軽々とかわして見せた。
「君、無礼だな。」
「ウェンディは、」
「ん?」

ゴゴゴゴゴゴゴ

「ウェンディはどこだ!!!!」
タクヤの足下を水しぶきが激しく波打ち立っている。魔力が急激に開放したためだ。
「あぁ、あの少女なら大人しく別の部屋で寝てもらってるよ。もっとも、変装するために衣服などは拝借し、」

ビュン

「!!」
ナイトバロンが全てを言い終わる前にタクヤは一気にナイトバロンとの距離
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