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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
乙 K
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「何というか・・・再確認出来るわね。」
「彼らもまた、一輝さん並みの問題児、ということが・・・」
「お兄さんも、こういうの好きそうだよね〜。地下ダンジョン!みたいな感じの!」
ヤシロのセリフに二人は頷きながら、先を言っている一行の後を追う。
その途中で黒ウサギがものすごい勢いで追い抜いて行ったが、それには一切のリアクションなし。
そのまま、久しぶりにノーネームを外側から観察しながら下りていくと、その先には・・・
「ワシは今回のギフトゲームの進行役を務めさせて頂く、インディ・ハムーズっちゅーモンじゃ。」
ランタンを片手に持ってそう言う、ローブを被ったハムスターがいた。
さすがのヤシロも一瞬、言葉を失っている。
「大好きなのはヒマワリの種と芋焼酎。」
「くそどうでもいい。」
「ダメだよ十六夜お兄さん、そんなこと言っちゃ!はい、ヒマワリの種。食べる?」
が、そこは一輝のメイドの中で唯一問題児に分類できるヤシロ。
すぐに正気を取り戻し、どこからか取り出したヒマワリの種をあげながら撫でている。そんな様子を耀が羨ましそうに見ているのだが・・・
「ねえ、ヤシロ。私にも頂戴。」
「あ、うん!どうぞ〜。」
・・・訂正。
思い立ったらすぐにヤシロの隣に移動し、ヒマワリの種を受け取ってハムーズに渡している。
まあ、耀なのだから仕方ない。
「それで?あの妙な契約書類を送りつけたのはあなたなの?」
「ケプッ・・・ああ、そうじゃよ。けど主催者はワシじゃねえぞ。」
そういうと、彼はその場にいる全員を視界に入れて、
「主催者は最深部にいる。そこにたどり着くことこそが本ゲームのクリア条件じゃ。」
そして、ゲーム内容の説明が始まった。
「もちろん道中、いくつかの難関は用意させてもらっとる。それを突破しプレイヤーのどいつか一人でも到達できればクリアとみなそう。」
「う〜ん・・・ずいぶんとあれなゲーム内容なんだね?難易度も主催者の顔も名前も分からない。魔王のギフトゲームよりよっぽどあくどいんじゃないかな?」
「だとしても、ここまで来た時点でゲームに乗ったも当然じゃろ。」
ヤシロは挑発の意味も込めて言ってみたのだが、相手は一切とりあうつもりがない。
それが分かった時点でヤシロはすぐに挑発をやめ、いつもの笑顔へと戻った。
「何、安心せい。クリアした暁にはそれ相応の賞品を用意しておる。ガキどもにとって決してそんなゲームにならんことは保証しよう。ただし・・・クリアできなかった場合は、命をもらうことになるがの。」
その瞬間、その場に大量の水が流れ込んできた。
その後で告げられた言葉は、この水が落ちる前に扉の鍵を解き、部屋を脱出すること。
「これ・・・一輝がいれば楽勝じゃない。
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