第十話:兄弟
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」
だって兄さんは俺が殺したからもう――
「この世にはいないんだ」
俺がそう言うとあれほどうるさかった教室が一気に静かになった
……あれ?このパターンはいつもの――
「ルドガーさん、お兄さんはきっと今もルドガーさんを天から見守ってくれています!!」
「兄が居なくとも私たちが共にいる」
「ああ、俺たちもお前の兄さんが安心出来る様にお前を支えていってやるからな!!」
「ルドガー……ごめん……辛いこと聞いて」
「桐生、お前がするべきことは謝ることじゃない、ルドガーを支えてやることだ」
「そうだ!!俺たちがついているだから安心してくれルドガーの兄貴!!」
「ああ……やはり、教師という仕事は素晴らしいですね……今日もまた生徒から大切なことを教えてもらった……」
やっぱりか!!?いつもの同情パターンだな!!?
てか、今回は勘違いじゃない分、かなり胸にくるんだけど!!!
アーシアやイッセー、ゼノヴィアだけでなく今回は桐生や松田や元浜まで!!
それに教室を見回してみると生徒だけでなく先生や保護者までもが感動して涙を流していた
ああ…俺も今にも泣きだしそうだよ……みんな、俺このクラスで本当によかっ――
「そうよ、ルドガー君には木場きゅんがいるんだから大丈夫よ!!!」
「辛くなったらいつでも木場きゅんの胸で泣いていいからね!!!」
うん、わかってたさ、人生そう甘くないってことくらい
よく言うだろ、人生最後に落とし穴って
授業も終わり、いまだに感動の涙がやまない教室を抜けて歩いていると何やらこちらに走って来ている人影が見えたので立ち止まって見てみる
あれは生徒会長で悪魔のソーナ・シトリー先輩と…………魔法少女?
「っ!?すいません、匿ってください!!!」
「え!?は、はい」
シトリー先輩は問答無用で俺の背中に隠れてしまったので
俺は事情も分からないまま迫ってきた魔法少女と対峙するはめになってしまった
「むっ!?君はまさかソ−ナちゃんの彼氏!!?ソーナちゃんは渡さないんだから!!!」
「はあ!?」
なぜ俺がシトリー先輩の彼氏に見えるんだ!?
俺はたった今事情も知らずに巻き込まれた一般悪魔だぞ!!?
取りあえず事情を聞くためにシトリー先輩に前に出てきてもらおうとするが
いやいやと子供みたいに首を振ってばかりで出てきてくれない
……ちょっと可愛いと思ったのは内緒だ
「むう!!そんなにその子がいいの!!?でもソーナちゃんが欲しいならこのレヴィアたんが出す666の試練を乗り越えないとダメなんだからね!!!」
666って多すぎだろ!!?てか、縁起悪っ!!!ん?でも悪魔だからいい
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