第三話
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シャー。
部屋の奥から水が流れる音。シャワー?
見れば、室内の奥にはシャワーカーテン。カーテンに陰影が映っている。
女性の肢体だ。女の人がシャワーを浴びている。 って、シャワー付き!?
シャワーの付いた部室なの、ここ!?
キュッ。水を止める音。
「部長、これを」
ん?カーテンの奥にもう一人いるのかな?
先輩とは違う声が聞こえた。
「ありがとう、朱乃」
カーテンの奥で先輩が着替えているようだ。
カーテンが開くと、そこには制服を着込んだ先輩とポニーテイルが特徴の姫島朱乃先輩の姿。
二人で学園の二大お姉様と言われている。
「さて、これで全員揃ったわね。兵藤一誠君。いえ、イッセー」
「『なに?』」
「私たちはあなたを歓迎するわ。悪魔としてね」
・・・・・わぁーお。
そう来たか〜。
「それじゃあ、単刀直入に言うわ。私たちは悪魔なの」
悪魔ねぇ。
「あら、そんなに驚かないのね。意外だわ」
「『まぁね』『普通はそんなこと言われたら正気を疑うもんだぜ』」
「まぁ、仕方ないわ。でも、あなたも昨夜、黒い翼を生やした者をを見たでしょう?」
天野夕間ちゃんか.....
「そろそろ、あなたの最も聞きたいことを教えるわ」
「『よろしく頼むよ』」
そう。それが聞きたくてここに来たんだ。
「まずは、天野夕間。あれは堕天使。元々は神に仕える存在だったんだけれど、邪な感情を持っていたため、地獄に堕ちてしまった存在。私たち悪魔の敵でもあるわ」
堕天使.......か。
「私たち悪魔は堕天使と太古の昔から争っているわ。
冥界―――――人間界で言うところの『地獄』の覇権を巡ってね。
地獄は悪魔と堕天使の領土で二分化しているの。
悪魔は人間と契約して代価をもらい、力を蓄える。
堕天使は人間を操りながら悪魔を滅ぼそうとする。
天使は悪魔と堕天使を問答無用で滅ぼそうとする。
この三すくみの戦いを大昔から繰り広げているのよ」
「『ふーん』『それでどうやって夕間ちゃんにつながるの?』『悪魔とか堕天使とか僕には関係ないよね』」
「彼女があなたに近づいた理由はあなたの身に物騒なモノがついているかいないか調査するため。きっと反応が曖昧だったんでしょうね。だから、時間をかけてゆっくりと調べた。そして、確定した。
あなたが神器(セイクリッド・ギア)を身に宿す存在だと」
神器(セイクリッドギア)・・・・
夕間ちゃんがそんなこと言ってたね。
「『それはなに?』」
そこで木場ちゃんが口を開く。
「神器(セイクリッド・ギア)とは、特定の人間に宿る、規格外の力。
たとえば、歴史上に残る人物の多くがその神
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