1部分:第一章
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た言うのだった。
「それじゃあこういう場合はアフロディーテかな」
言わずと知れた愛の女神である。彼女に相談してみようと考えた。
「やっぱり」
「そうですね、アフロディーテ様ならこの場合は間違いはないと思います」
「うん」
アポロンもその言葉に笑顔で頷く。顔が明るくなってきた。
「じゃあ決まりだ。そうしよう」
「そうです。では」
「今から行こう、思い立ったが吉日だ」
こうして彼はアフロディーテのところに向かうことになった。このとき彼女は花園の中で一人花々を見て楽しんでいた。アポロンはそこにやって来て彼女に声をかけるのだった。
「あら、アポロン」
アフロディーテはこの時見事な金髪を風にたなびかせてその色香漂う顔にうっとりとした笑みを浮かべて花々を見ていた。アポロンに声をかけると彼に顔を向けてきた。
「どうしたのかしら、ここに来て」
「うん、実はね」
「あっ、待って」
言おうとしたところでアフロディーテに一旦止められた。彼女は身体は花に向け、顔はアポロンに顔を向けて話をしていたのだった。
「当ててみるわ。私のところに来て」
次にアポロンの顔を見る。それからまた言う。
「その思い詰めた顔は。誰か好きな人ができたのね」
「うん」
アポロンとてその為に相談しに来たのだ。隠しはしなかった。
「そうなんだ、実はね」
その思い詰めた顔でアフロディーテに言った。
「いいかな、それで」
「ええ。それで相手は誰なの?」
今度はその相手が誰なのか尋ねた。そうやって巧みに話を聞いていっていた。
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