第五章 友と明日のソラ編
第四話 終わる夜、始まる朝
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は更に攻めに転じる。
冷羅魏の懐まで駆け、次の一撃を加えようとする。
冷羅魏の鎌がそれを受け、反撃に転じようとするが、俺はそこで動きを止めた。
俺が動こうとすると、冷羅魏の体が後ろに下がる。
俺と冷羅魏の戦いは、荒れ狂う膨大な魔力によって包まれていたのだ。
技同士のぶつかり合いによって発生する魔力の衝撃波もそうだが、それとは別の魔力がまるで生きているかのように俺と冷羅魏の上空で渦を巻き、ぶつかり合っていた。
《翔ッ! 下がってッ!!》
「ああッ!」
危険を察知したのは、ルチアだった。
ルチアの指示に従い、俺は素早く後ろに下がった。
すると上空で渦を巻いていた冷羅魏の魔力が竜巻となって先ほどまで俺のいた位置に落下してきた。
魔法ではなく、魔力のみによる攻撃――――――『|魔龍激(まりゅうげき)』だ。
魔法使いであれば誰でも使える基本技の一つなのだが、大量の魔力を消費するため、多様する人は滅多にいない。
だが、この技は発動に成功すれば中々強力な性能を持っている。
高い攻撃力、そしてもう一つが――――――追尾機能だ。
冷羅魏の魔龍激は氷の水色と闇の黒が混ざった色となり、地面から方向を変えて再び俺に迫ってきた。
この技は発動に成功させると、使用者の意思によって自由に動き回らせることができる。
ただしそれもまた、膨大な魔力を消費するので、俺や冷羅魏のように、魔力量が多い魔法使いくらいしか使わない。
恐らく冷羅魏はこの魔龍激で俺たちを追い込もうとしているのだろう。
それを証拠に、魔龍激から感じ取れる魔力量はかなり高い‥‥‥掠めただけでもダメージは大きいだろう。
ならば、やはり避けるのではなく、迎え撃つしかない。
《憤怒を切り裂け、闇の|邪刀ッ!!》
俺の刀は、白銀と漆黒の魔力が二重螺旋となって絡まり、そして変化して刃となる。
光と闇、決して交わることのない二つが今一つとなり、迫る強大な魔龍を切り裂く刃となる。
これは、大罪を切り裂く一閃――――――『|憤怒斬る堕天使の一閃(イーラ・ルチーフェロ)』。
一閃はその膨大な魔力によって巨刀となって俺の手に収まり、振り下ろすと斬線の形を保った魔力の刃が進行上にある魔龍激を寸断していく。
俺は魔龍激を切り裂きながら、走り出した。
豪快な音を立てながら切り裂き、駆け抜ける俺は次の一手を考えると、それを察したルチアが無言で頷いた。
そして全てを切り裂いた後、ルチアが更に詠唱を行う。
《怠惰を切り裂け、闇の|邪刀ッ!!》
俺の刀は、白銀と漆黒の魔力が二重螺旋となって絡まり、そして変化して刃となる。
光と闇、
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