第五章 友と明日のソラ編
第三話 光と闇の交錯 後編
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で、生きてる心地がしなくて‥‥‥。
これが、嫉妬とかなんだろな。
だから‥‥‥今、俺がここで戦っている理由。
それは、とても我侭で自分勝手なことなんだ――――――。
「はぁ、はぁ、はぁ‥‥‥」
「ふぅ‥‥‥流石だね。 まさか同等の力にまでたどり着くなんて」
話しは今に戻り、俺は冷羅魏との戦いを続けていた。
俺の全力による一撃は、あいつの全力によって相殺された。
魔力は全部使った‥‥‥残りはない。
魔法はもう使えない。
――――――だけど、俺の持つ魔法の本領は、ここからだ!
「聖なる星よ、我が星のもとへ集い、一つとなれ!」
この詠唱によって発動されるのは、攻撃でもなく、防御でもなく、補助でもない‥‥‥特殊魔法。
皆が言うには、俺の持つ魔法は例のない、あまりにも特殊な能力を持っているらしい。
魔法とは、一人一つの能力と性質を持つ魔法しか持つことができない。
その理由は確か、一人が持つには魔法と言うのはあまりにも強大過ぎるからだそうだ。
過去に何名かの魔法使いが、二つ以上の魔法を得る実験をしたことがあるらしい。
その結果は‥‥‥魔法の持つ強大な力を制御しきれず、魔法に食われて崩壊した。
そう。 魔法とは、それだけ強大にして危険なものなんだ。
そんなことがあるにも関わらず、俺は複数の能力と性質を持つ魔法を使うことができる。
武器は『天叢雲』のみだが、魔力許容量的に言えば、もっと増やせるそうだ。
多種多様な能力を持ち、戦うことも、守ることも、救うことも出来るのが俺の魔法。
その本質は、『星』の加護を受けた魔法。
炎は『火星』、水は『水星』、雷は『金星』、木は『木星』、土は『土星』となっている。
他にも『彗星』『星屑』と言った、特殊な星の加護も存在する。
それらは全て『星』と言う共通点を持つため、俺の魔法は一つに複数の能力と性質を持つ魔法と言える。
そして、そんな特殊な能力を持つ俺の魔法は、魔力を失ってこそ、その真価を見せる。
俺が発動した魔法は、空気中に散らばっている魔力を吸収して、失った魔力を補給する能力を持つ魔法。
魔法使いの中には、治癒魔法を持つ者はいるが、それはあくまで身体に対して効果があるだけで、魔力に対しては効果を与えない。
それに比べ、俺の持つ治癒魔法は異質で、身体のみではなく魔力も回復させることができる。
俺は今、空気中に散らばった皆の魔力を吸収し、傷も、体力も、魔力をも回復させた。
恐らくこの世界で、俺だけが持つ『魔力治癒魔法』。
散りゆく想いを、相良翔を中心に集結させる魔法――――――『想い集う白銀の星』。
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