第四章 雨の想い編
第三話 無情の真実・無情の別れ
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で翔は力尽きた。
そんな彼に女性――――――『斑鳩 瞳』は治癒魔法をかける。
治癒魔法の最中、井上静香、護河奈々がこちらにやってきた。
そしてボロボロになり、力尽きて倒れる翔を見つけるやいなや、慌てて駆け寄った。
「翔さん!!」
「お兄ちゃん!!」
全身から血の気が引くような感覚に囚われながら、二人は翔の両脇につく。
「大丈夫。 傷は深いけど、致命傷は避けてる。 多分、魔法で全身を強化させたから致命傷へのダメージが少なかったのでしょうね」
瞳がそう言うと、二人は安堵の息を漏らす。
とはいえ、傷が治ったとしても、彼にはもっと深い傷があることに瞳は気づいていた。
ルチア=ダルクの裏切り、それが彼にとってどれほど根深い傷を負わせたか。
恐らく冷羅魏はこれを狙っていたのだ。
相良翔が絶望に染まり、完全敗北させるために。
たとえ魔法でも癒せない、心の傷。
これから相良翔は、その傷と立ち向かわなければいけないのだと思うと、不安で仕方なかった。
‥‥‥そして瞳は皆に教えなければいけないことがある。
ルチア=ダルクの真実と――――――冷羅魏氷華の真実を。
「‥‥‥今は、ゆっくり休んで」
今はただ、夢だけでも幸せなものであってほしいと祈りながら瞳は翔に治癒魔法をかけた。
そして翌日、相良翔は病院で入院となり、斑鳩瞳は全ての真実を皆に話すこととなった――――――。
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