第三章 兄弟の真実編
第四話 兄妹・護り、護られる存在
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大なものへと進化する。
白銀と炎の破壊力、そこに雷の速度が交わり、最速最強の力に更なる進化を遂げる。
「三つの星が交わり、目にも止まらぬ破壊を見せよッ!!」
脳に溢れる膨大な|魔法文字を脳内で複雑に組み合わせていく。
その速度は今までの比ではなく、その速度はすでにスーパーコンピュータの演算速度を倍以上上回っていた。
通常の人間の脳であれば、恐らく壊れていたであろう。
当然、魔法使いであったとしても、今の詠唱速度は脳に膨大な負担がかかる。
それを証明するように、翔の視界は徐々に振れていく。
これは脳に来る衝撃が視界や体の感覚にも影響を与えていたからだろう。
だが翔はそんなこと、欠片も気にしてなんかいなかった。
むしろ、そんなことはどうでもよかった。
今はただ、目の前で危険な目に会おうとしている、大切な人を自分の力で――――――守りたかった。
「とど、けぇえええええッ!!!!」
翔は刀身に込めた莫大な力を、斬撃として一気に放った。
斬撃は尾を引きながら大気を切り裂き、大地を削りながらルチアに迫る敵に放つ。
ルチアに迫る敵はクロエと冷羅魏。
すでに二人は隙をついてルチアを挟み撃ちにしていた。
だがそれよりも速く、翔の渾身の一撃は二人に迫った。
三つの星が一つになり、限界を超えた神速最強の一閃――――――『|星超えし神速の破滅(スターダスト・ブレイカー)』
夜闇を照らすほどの神々しいまでの光は、敵を全て消し去るために迫る。
そして迫った一撃はクロエと冷羅魏を直撃し、二人を破滅の光に包み込んだ。
「ルチア‥‥‥大丈夫、か?」
全ての力を使った一撃は、翔の体力と魔力がほとんどなくなるほど削った。
詠唱による脳への負担も相まって、翔はすでに立っていることも限界だった。
全身は無理やり動かしているため、プルプルと小刻みに震え、一歩一歩噛み締めているかのようだった。
激しい光が消え、クロエと冷羅魏の存在は消えているため、すでに安心していいはずだった。
朝我やヴァンの存在も近づいている‥‥‥相良翔の戦いは終わったはずだ。
だが翔は、まだどこか安心できなかった。
それはルチアが今、物凄く心配そうな顔でこちらに駆け寄ってくるからだ。
翔はわからなかった。
どうして、そんなに必死で駆け寄ってくるのだろうか?
もう、大丈夫だと言うのに‥‥‥
――――――『死ね、――――――相良翔』
ルチアが駆け寄ってくる理由、それは背後から氷の槍を持って迫る――――――冷羅魏だった。
全ての力を使い果たした翔にとって背後から迫る気配に気づき、対応するこ
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