第三章 兄弟の真実編
第四話 兄妹・護り、護られる存在
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う、冷羅魏対策の能力。
冷羅魏は驚くも、動揺はせずに嬉しそうに笑を零しながら言った。
「はははッ! やっぱり君は面白い! 噂には聞いてるよ。 世にも珍しい純系魔法使いで、複数の性質を持つ能力を使いこなすと言われている。 やっぱり噂は本当だったわけだ」
翔は灯火町だけでなく、全世界の魔法使いが知っている。
その理由は、彼の持つ能力があまりにも魔法使いとしての常識を逸脱したものだったからだ。
そして今まで、様々な事件に携わってきたため、彼の噂は広がっていたと言うわけだ。
「でも残念。 君たちは俺がここで殺さないといけないみたいだね」
そう言うと冷羅魏の全身から大量の白い煙‥‥‥冷気が流れ出て、冷羅魏を中心に地面は物凄い速度で凍結していく。
翔達に迫るところで、翔も動いた。
「俺たちも、お前を倒す。 そのためにここに来たんだ。 覚悟しろ!!」
そう言うと翔の全身から大量の白い煙‥‥‥熱気が流れ出て凍結した地面を溶かして液体に変えていく。
両者がの冷気と熱気が丁度半分の距離ぶつかり合い、激しい水蒸気を発生させる。
互いに一歩も動いていないにもかかわらず、すでに戦いは始まっていた。
朝我とヴァンは全ての事を理解すると、翔に声をかける。
「翔! 俺たちはどうすればいい?」
「‥‥‥ヴァンはそこで支援。 朝我は俺と突っ込むぞ!」
「おう!」
「はい!」
翔の指示に二人が同時に頷く、朝我は翔の左隣に立ち魔法使いとしての姿に変わる。
茶色の長袖のジャケットに青いジーパン、見るとどこか私服にも関わらず、その左腰には銀色に染まる鞘と赤い色に側面は銀色の柄があった。
つまり朝我零の武器もまた、翔と同じ『刀』と言うことになる。
ヴァンの姿は草原のような緑色のロングコートを羽織り、中は白いワイシャツ、下はコートと同色のパンツとなった。
「行くぞ!」
「おう!」
翔と朝我はほぼ同時に駆け出し、冷羅魏に襲いかかる。
迫る二人に対して冷羅魏は余裕そうな表情で右手を二人に向けてつき出す。
「――――――凍てつけ」
「「ッ!?」」
その瞬間、走る翔と朝我の足が止まった。
翔と朝我の足元が氷によって固められて足が動かせなくなっていたのだ。
翔は魔力によって発生した炎を足元に集結させて朝我と自分を止める氷を溶かした。
「まだだ!」
そう言うと冷羅魏は右手を天に掲げる。
すると翔と朝我の真上に無数の槍のように鋭く長い氷柱が出現する。
「貫け、無限の|氷槍!」
冷羅魏はすでに詠唱を終え、二人に向けて氷の槍を雨のように浴び
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