第三章 兄弟の真実編
第三話 兄妹・約束と絆
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のルチア=ダルクだ」
「‥‥‥ふーん」
紹介すると、ルチアは勢いよく右足を上げ、そのまま翔のつま先にかかとを踏みつける。
更にグリグリと踏むと、翔は激痛のあまり声にならない悲鳴を上げる。
「ぐあぅう!? な、何するんだルチア!?」
「別に‥‥‥足にゴミがついてたのよ」
「ついてないだろ‥‥‥って、そろそろ足を離せよ!」
「‥‥‥ふんッ」
仕方ないように足を離すとルチアは頬を膨らませて腕を組み、いかにも怒っていると表現しながら翔に背を向けた。
訳のわからない翔は頭にはてなマークを浮かべながらルチアをなだめようとするが、ルチアはフンスカしながら翔に顔を向けようとしない。
それを微笑ましく眺める朝我や涼香達。
気づけば周囲には穏やかな空気が流れていたのだった――――――。
***
しばらくして井上静香も到着し、縦に長いテーブルに全員が囲うように座ると、斑鳩瞳が全員に向けて会議を始める。
「今回の会議では、現在までに入ったこの事件の犯人の三名の情報を皆さんに報告します。 現在、この三名は二人と一人と、二手に別れて行動をしています。 なのでこちらも半分に戦力を分けて行動させてもらいます」
全員が同時に頷くと静香が立ち上がり、今回の作戦チームの発表をする。
「Aチームに、ルチア=ダルク、井上静香、喜多川結衣。 Bチームに、朝我零、ヴァン=皇海、相良翔でです。 皇海涼香さんは能力的に考えて、状況に応じて動いてもらいます」
「分かりました」
チーム分けが終わると静香は今までに入手っできた情報を話した。
「今回の敵の名前をまず説明します。黄色い髪の女性の名前は『|不知火 |都姫』。黒い髪の女性は『|澄野 クロエ』。 そしてリーダーの男性が『|冷羅魏 |氷華』‥‥‥以上の三名です。 能力は不知火から話します」
この時、静香が人を初めて呼び捨てにしたところを翔とルチアは見た。
それは恐らく、さん付けで呼ぶ程の価値がないのだと判断したのだろう。
それほど彼女の心は冷静に見えて、荒れているのだろう。
そんなことを思いながら翔とルチアは静香の説明を聞く。
「不知火の能力は『炎』を使用した魔法能力です。 放火魔の犯人と考えて間違いないです。 その炎は水を使う魔法使いが応戦したのですが――――――消えなかったそうです」
「消えない炎‥‥‥ですか?」
朝我の質問に静香は頷く。
朝我が気になっているのは恐らく、その炎の性質についてだろう。
例え水で消えないにしても、もしか
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