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魔法使いの知らないソラ
第三章 兄弟の真実編
第一話 兄妹・焦りと再会
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たちはこの緑色の髪の男性、彼を見つけ次第、私達の力をもって倒します。 残り二名は別の隊が倒します」

「分かりました」

「でしたら今日〜明日が勝負ですね」

「ええ。 そうなりますね」


ルチアの言う通り、今日と明日の夜までに見つけて倒さなければ恐らく事態は深刻になる。

もしかしたら‥‥‥今日が最後の日常になるかもしれない。


「では今日の午後22:00に斑鳩さんのいるあの場所に来てください。 そこで話しがあるはずです」

「「はいッ!」」


覇気のある返事に静香はニコリと微笑んだ。

その笑顔を見るのも、この日が最後にならないことを‥‥‥相良翔は祈るのだった。


                  ***


<PM12:30>


「‥‥‥」

「おい相良、どうかしたのか?」

「え? 何が?」

「いや、なんか心ここにあらずみたいだからさ」

「ルチアちゃんも大丈夫?」

「え、ええ。 大丈夫よ」


お昼休み、春人、紗智、武の三人と共にいつも通りのお昼を食べていた。

購買戦争に勝って入手した焼きそばパンを口にする翔。

だが、食べる速度はあまりにもゆっくりで、まるで食欲なんて感じられないものだった。

ルチアもまた、食パンを少ししか食べておらず、二人の様子の変化に春人と紗智はすぐに気づいた。

だが、翔とルチアはそれを答えることができない。

なぜならそれは、彼らが魔法使いとの関わりがないからだ。

――――――関わり無き者、巻き込むべからず。

これは魔法使いの掟とされている。

魔法使いになった人は必ずこの掟に従って生きていく‥‥‥と言うものなのだが、魔法使いとなった人で一般人にそれを言う人は滅多に居ない。

信じてもらえない、巻き込みたくないと言う気持ちがあるからだとされている。

だから翔とルチアは、この不安を言えずにいた。

‥‥‥すると、この5人組のリーダー的存在の三賀苗 武が勢いよく席から立ち上がって翔とルチアを指差していった。


「ったく、お前ら! 放課後はゲーセンではっちゃけて元気出せよ!!」

「おいおい、今日もゲーセンか?」

「うっせぇ!! この前、“翔”に格ゲーで負けたんだ! 今日はリベンジしてやるぜ!!!」

「全くお前は‥‥‥って、翔?」


相変わらずテンションの高い武に対して、相変わらず冷静にツッコミをいれる春人。

だがその会話の中、武が翔を名前で呼んだことに四人は反応する。


「そろそろ名前で呼んでもいいんじゃねぇかって思ってな。 いつまでも翔だけ苗字ってのは良くねぇだろ?」

「確かにそうだな。それじゃ俺も、今から翔って呼ぶかな
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