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魔法使いの知らないソラ
第三章 兄弟の真実編
第一話 兄妹・焦りと再会
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ボロで傷ついた肌を露出させ、紅い血を流して倒れる数名の体格のいい男性。

そして一枚目の写真に写っていた男性が倒れる男性の頭を踏み、まるで高笑いしている姿が写っていた。


 三枚目の写真に写っていたのは、炎に飲まれている三階建ての一軒家の光景だった。

それを見る野次馬達の様子がはっきりと写されていた。

アングル的に見て、恐らく撮影場所は家の真正面だろう。


写真を見た後、静香が話しを続ける。


「この写真は別の学園の魔法使いから、この町一帯の魔法使い対策本部である魔法使いに渡りました。 報告としては、一枚目の写真の男性が今回の事件を起こしている犯人です。 二〜三枚目は彼らが発生させている事件の写真です。 全て、この町の外で起こっている事件です。 ですがつい先日、この男性が灯火町に来たと言う情報が私達に入りました」

「‥‥‥」


翔は大体の事情を理解した。

魔法使いは灯火町だけにいるわけではない。

全世界にいて、彼らは独自の情報網をもって全世界の魔法使い達に情報を提供・交換している。

当然、この日本全国に魔法使いがいる。

そしてルチア達のように魔法使い対策本部を作って影で治安を守っていると言うわけとなる。

この写真は灯火町から少し離れた場所にある場所から送られてきたものだ。

その魔法使いが手をつけられなかった相手が今、この町に来た。


「この三名の実力は今までの魔法使いを遥かに上回ります。 それは、この二枚目の写真でわかると思います」

「‥‥‥つまり二枚目の写真で倒れているこの男性達は、魔法使いと言うことですね?」

「そうです」


ルチアの質問に頷く静香の表情は、どこか悔しそうだった。

恐らくそれは、自分と同じ治安を守る魔法使いが何人も倒されているにも関わらず、自分には何もできなかったことに対する悔しさだろう。


「灯火町にいる魔法使い対策本部に所属する魔法使いはこの三名の捜査に入っています。 恐らくこの戦いは想像を超える激しさになることでしょう。 ですが、負けるわけにいきません。 だから相良さんのお力をお借りしたいのです」 

「‥‥‥分かりました。俺も手伝います」


翔は答えに迷わなかった。

今回の敵は様々な場所でその力を間違った方向に使っている。

もしかすれば、この町の全ての人が危険に晒されるかもしれない。

今までに出会ってきた、大切な人達。

翔は、それを守りたかった。

だからこそ、決断をしたのだった。

翔の返答に、静香は安堵した様に頬を緩ませると、話しを勧めた。


「ありがとうございます。 では、私達の今後の動きを話します。 今回は一学園一人の魔法使いを倒します。 私
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