第二章 迷い猫の絆編
第五話 迷い猫のソラ
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しらね」
「何がだ?」
「あの時、何故かモヤモヤしたの。 自分でも制御しきれないくらい、イライラして‥‥‥ごめんなさい」
「そうだったのか‥‥‥」
彼女のモヤモヤとしたものが一体なんなのか、翔にはわからない。
けれどそれは、ルチアにとって今まで感じたことのない感覚なのだろう。
それはいいことであり、いつかそれがなんなのだろうかと知る日がくるのだろう。
「それで、あの子の様子はどうなの?」
「医者がドン引きするくらい順調だってさ。 体力面に不安があるけれど、それ以外は何の問題もないってさ。 中学校にも行けるらしい」
「‥‥‥彼女、中学生だったの?」
「ああ。中学一年生らしい。 年齢13歳。身長130cmなんだってさ」
「‥‥‥ロリコン」
「だから違うってば!!」
どうやらしばらくの間は、この誤解は消えなさそうだった。
「‥‥‥それよりも、聞かせてくれるかしら?」
「ああ。 少し長くなるけど‥‥‥話すよ」
翔とルチアはそばにあったベンチに座りと、澄み渡った青いソラを見上げながら話しだした。
「小さな女の子と、優しい黒猫の話しを――――――」
孤独に過ごしていた小さな少女と、主想いの優しい黒猫の話し。
きっといつまでも忘れることのないその話を、翔はいつまでも話し続けた。
――――――そして数日後、ミウは病院を退院し、新しい人生を歩みだした。
彼女の幸せを願いながら、翔たちもまた寒い冬の日々を過ごし続けるのだった――――――。
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