第二章 迷い猫の絆編
第四話 迷い猫の涙
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す」
そう言うと静香はレイピアを両手で持ち、顔の横に構える。
刀身に魔力が勢いよく集結していく。
脳に溢れ出てくる膨大な|魔法文字を今まで以上に複雑に組み合わせていく。
大技を放つ用意である。
それを察してか、龍もまた最強の一撃のために全ての魔力を口に集結させる。
この一撃で、決着をつけるつもりなのだ。
「桜花大乱、我が刃に乗せ、天まで貫け!!」
刀身を淡い桜色の光が包む。
光/魔力はレイピアと同じ形状に変化し、魔力のレイピアとなる。
そして全身にも魔力を流し、身体能力を上昇させる。
対する龍の口の中では、集結していく魔力は更に収束していき、超高密度の魔力砲を作り出す。
‥‥‥攻撃は、同時に放たれた。
龍が放つ最強の技。
世界を破滅させる終焉の焔――――――『|世界討つ終わりの焔(ツェアシュティーレン・ブレイカー)』
静香が放つ奥義。
無限を切り裂き、無限を貫く、最速にして最強の剣撃。
閃光の刃――――――『|桜舞う無限の桜槍(ロイヒテン・シュペーア)』
二つの攻撃は同時に、夜のソラでぶつかり合う。
当たった瞬間、激しい火花を散らす。
桜色に光る、花火のように――――――
「‥‥‥龍との戦い、とても心躍るものでした。 人生であと何度経験できるか分かりませんでした」
そう言った瞬間、龍の攻撃がまるでシャボン玉のように弾けて消えた。
龍はありえないと思ったのか、全身を後ろに下げて怯む。
だが、静香はそのまま真っ直ぐ龍に突進した。
静香の攻撃は、まだ終わっていない。
「ありがとう、ございました!」
そう言うと、静香は目にも止まらぬ速度で龍の腹部を何度も何度も同じ場所を突く。
これこそ、『|桜舞う無限の桜槍(ロイヒテン・シュペーア)』の真の能力。
この攻撃は、一度放って終わる魔法とは違い、静香が自ら解除するまで永遠に放たれる特殊な魔法。
つまり静香は、龍の最強の一撃を破壊し、更に龍本体までもをその魔法で倒したのだ。
そして龍は蒼い光の粒子に包まれて、その姿を消滅させる。
「召喚された魔獣は、時が経過すればその姿を再び取り戻します。 もっとも、召喚する主が生きていて、魔力がまだあるということが絶対条件ですが‥‥‥」
そう言うと静香は、ミウと対決しているルチアの方を向きながら、レイピアを鞘に収める。
「それを決めるのは、私ではなく‥‥‥あの二人です。 だから、全てをあの二人に託します」
龍に向けて、そしてこの戦いの結末に向けて、静香はそう言った。
そして戦いを終えた静香は龍との戦いで荒
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