暁 〜小説投稿サイト〜
魔法使いの知らないソラ
第一章 日常と非日常
第五話
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 明日は転校してきた相良の歓迎会ってことで、カラオケ行くぜ!!」

「え‥‥‥いや、そんな‥‥‥」


突然の提案に、翔は遠慮するように言うと、春人と紗智は明るく頷く。


「遠慮する必要はないだろ? 親睦会も含めてるんだ、行こうぜ?」

「そうだよ。 それに、この町のいろんな場所を案内できるし」

「‥‥‥分かった」

春人、紗智は背中を押すようにそういった。

いろんな場所に行ける、その言葉で翔は潔く了承した。

放浪癖のある翔にとって、いろんな場所への案内とはとても嬉しい話しなのだ。


「よっしゃ!そうと決まれば明日の待ち合わせだが――――――」

「――――――悪い、ちょっといいか?」


予定を建てようと武が言い出そうとしたとき、翔は一旦止めて3人にある提案をする。


「そのさ、できれば‥‥‥ルチアも誘いたいんだけど、いいか?」

「ルチアちゃんを?」

「ああ‥‥‥いいか?」


翔の頼みに、紗智は一瞬だけ不安そうな表情をしたが、すぐに笑顔になり武と春人と共に頷いた。


「私は良いよ」

「俺も」

「もっちろんだ! 多い方がパーティーは楽しいからな!!」

「‥‥‥ありがとう、みんな」


この3人の優しさに、翔は感激だった。

内から、熱いものが込み上げてくる感覚だった。

彼らは、本当に素晴らしい友達なのだと再確認出来る瞬間だった。


‥‥‥そしてその後、明日の予定を決めると4人は別れて家に帰るのだった。

別れた翔は、ポケットからスマートフォンを取り出すと画面をタッチして起動させる。

そして『アドレス帳』と言う機能をタッチすると、そこにはアドレスを交換した人・自宅などが記されていた。

翔はその中から『ルチア=ダルク』と言う名前を見つけると、タッチして電話番号をタッチして通話をかけた。

そしてスマフォを耳に当てると、プルルっ!と通話音が流れる。

‥‥‥

‥‥



《‥‥‥は、はい‥‥‥も、もしもし?》

「悪い、忙しかったか?」


通話に出たルチア。

だが、それには30秒ほどかかっていた。

普段なら10秒以内には出るはずだが、ルチアは通話に出るのが極めて遅かった。

何か手が離せない用事があったのだろうと、翔は一言謝った。


《べ、別に構わないわよ。 それで何か用?》


その上、どこか慌てているような口調だった。

そう思った翔は、とりあえず手短に話しを済ませようと前置き抜きで本題に入った。


「明日、友達と親睦会をしようって話しになったんだ。 ルチアも来るか?」

《わ、私も!?》


通話越しで伝わってくる、ル
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