第一章 日常と非日常
第四話
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い容姿に翔は疑問を抱く。
彼女は身長からいえば翔と変わらないほど。
大人びた雰囲気はあるものの、年齢は想像でも20代前半と言ったところだ。
そんな彼女が署長とは、凄い人なんだなと思った。
そんなことを考えていると、静香が翔とルチアをそばにあるクリーム色のソファーに誘導したので二人は従ってそこに座った。
「紅茶を用意してきますから、瞳さんはお二人にお話しを先にしててください」
「ええ。 ありがとう、静香」
二人はそう言うと、静香は側にある小さな小部屋サイズの台所に向かっていった。
残った瞳は、翔とルチアに軽く微笑みながら、自己紹介に付け足しをするように話す。
「二人も静香と同じ高校なんでしょ? 私もあそこのOBなの」
「へぇ‥‥‥先輩とはどう言うご関係で?」
「私も、元は魔法使いでお二人のように戦っていたの。 静香とはその時に知り合ってね‥‥‥彼女が魔法を使い始めたときは、私が手ほどきをしてあげたのよ」
つまり瞳さんと言う存在は、静香にとって師匠とも言える存在となる。
二人の関係になっとくすると、ルチアが質問をする。
「‥‥‥私達に用があると聞きましたが、なんですか?」
ルチアは、恐らく瞳さんの聞きたいことを既に察している。
それを察していながらも聞いたのは、今の時刻が既に2時を過ぎていることにあるのだろう。
あと6時間もしないうちに学校が始まる。
睡眠の時間も惜しんで着ているので、さっさと聞きたいというのが本音なのだろう。
それを察したのだろうか、瞳さんは苦笑いしながらごめんなさいと謝ると、静香が紅茶を持ってきたと同時に本題に入った。
「実はこの頃、魔法使いによる事件が多発しているの。 ルチアは気づいているみたいだけど、事件はここひと月の間に倍増している」
「ええ。 それは、私も感じていました」
「‥‥‥」
ここまでの話で、翔はまったく会話に参加できなかった。
まだ3日しか、この場所に来てから経過していないのだから、何も知らないのは当然なのだろう。
だが、それならば自分がここにいる意味なんて‥‥‥と、少なからず寂しさを感じていた。
そう思いながらも、話は進んでいく。
「今までは私と静香、あとは別にいる魔法使いの人達がいたからどうにかなっていたのだけれど、今は人手不足なの。 おかげで‥‥‥何人も、助けられなかった人がいる」
「‥‥‥」
瞳さんの表情が、暗く辛いものとなる。
これは、後悔の表情。
何もできなかった事への後悔。
それが、こちらに伝わってくる。
「だから、私があなたたちを呼んだのは、あなたたちの力をかしてほしいか
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