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魔法使いの知らないソラ
第一章 日常と非日常
第一話
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の少女、紗智はどうやら内気なようで、初対面の翔に対して少し距離を置いたかんじの挨拶をする。

そんな彼らはどうやら彼と友達になりたいようで‥‥‥


「という訳で相良! 俺たちと友達になろうぜ!」

「どういう訳だ!?」


どこかの少年漫画で登場する主人公のようなセリフを臆面もなく翔に言った武に、反射的にツッコミを入れてしまった。

取り敢えず友達になりたいと言うのは理解した翔は、別に断る理由もない上にむしろこちらからお願いしたい程のため、快く了承した。


「と、取り敢えず、友達になろうって話だけど、こちらこそよろしく」

「おう! よろしく!」

「よろしく、相良」

「よろしくね、相良君」


転入初日から友達が3人もできたのは、翔にとってはとても大きな結果と言える。

この面々となら、きっと楽しい日々になるだろうと期待に胸をふくらませたのだった。

‥‥‥だが、不意に隣の席の女子生徒‥‥‥彼女がいないことに気づいた。

そろそろ授業が始まるが、どこにいるのだろうか?


「そういえばさ」

「なんだ?」

「俺の左隣の席‥‥‥女子だったと思うけど、どんな人なんだ?」


翔は3人にそう聞くと、意外にも紗智が答えた。


「隣にいるのは『ルチア=ダルク』っていうの」

「知ってるのか?」


紗智が自ら率先して発言するイメージがなかった分、翔は少し驚いていた。

だが、彼女がルチアと何らかの関係があるのであればそれも当然だ。

翔の予想通り、紗智は小さく頷いて答える。


「小学生の頃から、クラスが同じであんまり話しはしないんだけど、知ってるよ」

「へぇ‥‥‥」


翔が納得すると、紗智は少し振り返ったようにルチアと言う女子のことを話す。


「ルチアちゃん、小学生の頃から人と接してないの。 いつも人と話さないでソラを眺めてるから、人も寄ってこなくなってて」

「‥‥‥」


少しだけ、ルチアと言うあの人がどう言う人なのかなんとなく見えてきた気がした。

誰かと接するよりは、ソラを眺めている方がずっと自由に感じる‥‥‥そんな感じは、わかる気がした。


「そうなんだ。 ありがとう、七瀬」

「う、うん。 私で役に立てたならよかった」


照れくさそうにはにかむ紗智を見たときに、丁度チャイムが鳴り、皆は席に戻って授業が始まった。

そのときには、気づかぬうちにルチアも席に戻って、再びソラを眺めていたのだった――――――。


                  ***


お昼休みに入り、翔は武達を連れて購買に向かっていた。

マンモス校と言う理由もあり、購買はよくある購買戦争
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