マクロスF
0689話
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叫ぶように口を開く。
「これは新統合軍としての行動です。学生は大人しく避難警報に従って避難しなさい」
「残念ながら俺は学生じゃなくてね。S.M.S所属のVFパイロットだ。詳しい話を……ん?」
S.M.S所属であると口にした瞬間、目の前にいる女の顔が驚愕に見開かれる。
「そう、オズマの……」
そんな呟きが口から漏れたところを見ると、この女はオズマの知り合いか何かか?
だが、その顔に浮かんだ表情は次の瞬間には消え去って小さく首を振るう。
「S.M.S所属のパイロットなら、何かあった時の為にすぐに準備をしておいた方がいいわ。とにかく、私には彼女の安全を守る義務があるの」
それだけ言い、シェリルを引っ張って舞台から降りていく軍人の女。
「アクセル、何があったのか分からないけど気を付けるのよ!」
シェリルはそれだけを告げ、軍人の女と共に去って行く。
その後ろ姿を見送っていると、突然ミハエルからの通信が入る。
『アクセル、聞こえているか? この回線はお前だけに開いている』
何だ? 妙に切羽詰まった様子だが……いや、この避難警報に関係があるのは明らかだろうけど。
「どうした?」
『すぐにS.M.Sに帰還しろ。出撃だ』
「出撃?」
この状況で出撃となると、はぐれゼントラーディか……あるいは。
「コードビクター、か?」
『ああ、新統合軍のパイロットでは手も足も出ないで一方的にやられているって話だ。新統合軍ご自慢のゴーストに関しても、ECMパルスで一網打尽にされたらしい』
「……なるほど」
マクロスプラスに出て来た、無人機のゴースト。そのゴーストの改良型が新統合軍には配備されている。いや、どちらかと言えばゴーストが主力であると言っても間違いではないだろう。ルカの講義で教えて貰った話によると、ゴーストはVF-171と比べて製造コストも運用コストも3分の1程度に抑えられているんだとか。それでいて無人機であるが故に新統合軍のパイロットが操るVF-171よりも格段に強力な戦力となれば、そうなるのも当然なんだろう。
オズマの話によれば、純粋にパイロットの技能があればVF-171でゴーストに勝つ事もそう難しくは無いって話だったが……それにしても、肝心の新統合軍にそこまで技量の高いパイロットがいない訳で。
それに技量の高いパイロットはそこまで育成するにも金が掛かるしな。その辺、シャドウミラーの主戦力でもある量産型Wは高性能だと言ってもいいだろう。オズマが示したゴーストに勝てる腕利きパイロットの技量は十分に超えているし。
まぁ、ゴーストに関してはともかく……
「コードビクターって事は、ようはあの虫だろ? なのにECMパルスを?」
『体内でビームやらミサイルやら
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