人生最良の日から人生最悪の日へ
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出来ていたんだと思う
先ずは駅前で待ち合わせ、私服姿も超絶可愛かった小走りで近づいてくる姿は天使に見えた…今となっちゃ皮肉にしかならないけどな
次に向かったのは水族館、イルカショーを見て目を輝かせる加恋ちゃんは本当に愛らしくて今でもあの表情は本当の物だったんじゃないかと思う
そして俺達からみたら少し割高なレストランで食事をして、ゲーセンに寄って暗くなってきた所でとっておきの夜景スポットに案内した
夜景を見ながら初めて加恋ちゃんと手を繋いだ、告白当日に抱き合って以来の彼女の体温を肌で…まぁ手だったけど感じることが出来た
帰り道の途中で加恋ちゃんから渡したいものがあると言われ、見覚えのない公園に案内された…今思えば向かう道中には人の気配もなかった気がするし何か空気もおかしかったのかもしれない
だけどそんなこと気づくはずもない、だってデート中だしさ、彼女を加恋ちゃんを疑うなんてあり得ないしさ
「渡したいものって?」
正直期待してた、人の気配がしない公園で目の前には大好きな自分の彼女がいる、あの日の様にうつむいて恥ずかしそうにもじもじしている加恋ちゃん
「あのね」
期待しないわけがない、さっき手を繋いで改めて大好きだと伝え彼女も応えてくれた、心臓は激しく動き今にも口から出そうなくらいだった
「これなの」
加恋ちゃんが差し出した手には光り輝く何かだった、その何かはいつの間にか本当に気づかぬ間に俺の心臓を貫いていた
「え?」
血を吐いた、左胸が熱い、痛いとかそんなんじゃないとてつもなく熱かったのだがそれを感じたのも一瞬のことで直ぐに意識は薄れていく
どうして?なんでだ?そんな事を思いながら暗くなる視界の先に俺は見たのだった
黒い翼を生やし薄ら笑う…大好きだった彼女、加恋ちゃんの姿を…
「貴方は、生きたいと思う?」
<そんなの当り前だ、誰だって…死にたくなんかない>
「生きることを選択する事によって今までの貴方という存在が別の物に変わるとしても?」
<俺はこんなところで死ねないんだ…彼女に加恋ちゃんに聞きたい…なんで俺を殺したのか聞かなくちゃいけない気がするんだ…>
「そう、なら藤堂幸生…私の下僕として万年の生を与えましょう、貴方にはその資格があるのだから」
何か温かいナニかが俺の左胸に触
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