第二章
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ことを康平に尋ねてきたのであった。
「見たところ学生服のままだけれど」
「高校卒業してすぐに出て来ました」
彼はそのままありのままに話した。
「それでここに持ち込みに来ました」
「ってことはあれだよね」
康平はこの言葉からすぐに察したのであった。
「今お金も住む家もないよね」
「はい」
またしても素直に答える龍二だった。
「何も考えていませんでした」
「ひょっとしてここに来るまでに!?」
康平は龍二のその無鉄砲さにあらためて驚いていた。
「そうしたことは考えていなかったっていうのかい!?」
「漫画のことだけ考えていました」
これが龍二の考えていた全てのことだった。
「それだけを考えて来ました」
「いや、凄いねそれは」
康平は皮肉ではなく素直にこう言った。首を捻ってはいたが。
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