イメージカラー ◆赤紫の攻防◆
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『全く………、世話が焼けるな』
────炎の洞窟でオレの立ってる足場崩れて、溶岩の下に落下するとこを咄嗟にイングズが腕を掴んで助けてくれた。
始め怖い顔に見えたのに────次の瞬間笑いかけてきたんだ。
オレの心臓、強く脈打ったの覚えてる。
あの時────何て云い表したらいいか分かんない気持ちになったんだ。
でもひと言で云っちゃえば………ヤバかった。何だよアレ……、反則じゃん。
それ以来オレはイングズの顔をまともに見れなくなった。
ほ、ほんとは見たいんだ。けど────何か見れない。
何だコレ? オレ、おかしくなった??
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
………ルーネスが私の顔を見ようとしない。話はするが、まともにこちらを見ない。
嫌われているのか。無理もない、旅の始めから仲良く………ともいかなかったからな。
共に旅する仲間として……、このままでいいとは思えないが、どうしたものか────
嫌われている理由を聴き、それを改めればいいのでは?
……しかし、そんな事を聴き出そうにも顔を背けられるばかりだ。
とにかく、ルーネスが私を避けるようになったのは炎の洞窟での一件以来、か。あの時あいつは崖から落下して……、私が咄嗟に気付いて腕を掴んだ訳だが────
寧ろそういう状況から仲間として仲良くなれるんじゃないのか?
なのに避けられてしまうとは………如何ともし難いが、何とかしなければ────
〜エンタープライズ船内にて〜
「 ルーネス!」
「うはっ、イングズ……!? ななっ、何だよ、今オレ用事──── 」
「 私を見ろ 」
「はぁ!? いきなり何だっ、てか近づくな! ムリっ、ムリだから……?!」
顔を覆って後ずさりする程、嫌なのか。
「いてっ、げ、壁…!? 船内の袋小路っ、に、逃げ場ない……っっ」
「そうだな、今日という今日は逃がさん。私が嫌われている理由を聴き出すまでは……ッ!」
ルーネスの顔の真横の壁に片手を押し当て、更に詰め寄る。
「へ?! ききっ、嫌ってねーよ別に……!?」
「 ────だったら何故顔を背け続ける」
「や、ヤベぇんだもん……っ」
「 何がだ 」
「 ううっ……… 」
「飽くまで云わないつもりか。────ならこちらにも考えがある」
片手で顎を摘まみとり、無理矢理こちらを向かせてやる。
「 ひっ──── 」
ルーネスは小さく上擦った短い声を上げ、みるみる内に頬を紅潮させてゆく。………熱でも出たか?
そのまま何秒………いや、何分見つめ合ったか──────
私の片手に顎を上向かされたルーネスか
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