第一章
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しかし龍二はここでこう反論した。
「だったら僕が兵隊さんでなくていいじゃない」
「あんたもなったら余計にいいと思うけれど」
「だって僕兵隊さんになりたくないから」
これが彼の本音であった。
「だから漫画家になるんだ。絶対にね」
「そういえば最近手塚治虫って人がいるらしいわね」
丁度出て来た頃である。漫画界にその名を残す異才の名が出て来た頃なのだ。何もかもが黎明期にある、そんな時代であった。
「面白いのかしら」
「うん、面白いよ」
龍二は手塚治虫の話が出たところですぐに答えた。
「とてもね。面白いよ」
「そうなの。じゃあ一度読んでみようかしら」
「僕絶対手塚治虫先生みたいな漫画家になるんだ」
彼はこのことを誓うのだった。
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