第百二話
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分福茶釜!」
唱え終わるのと同時に巨大な茶釜がヒルコの足下にあらわれ、そこにヒルコが落ちる。
そのまま超高音で煮たされていき・・・と、三人で合流して二人に医薬の酒を渡したところで茶釜が破壊された。
「・・・あー、うん。やっぱり駄目だよな」
「あれでどうにかなるのなら、苦労はしませんよ」
「というか、あれは明らかに悪ふざけが混ざっているだろう・・・昔話からの引用は」
む、それはいただけないな。
昔話ってのは神話に通ずるものがあるんだぞ。
まあ、思いつきでやったんだけど。
さて、こっからどうするか・・・
「武双、手を」
「ん?・・・ああ、そう言うこと。あれをやるんだな?」
「はい。まだ武双の切り札も一つ残っているようですし、いけるのではないかと。加護でつながっているパスがありますし」
まあ、試してみるだけの価値はあるだろう。
「民の知は我が知。我が知は我が知。我はこの知を用いて叡智を手にせん」
「狂乱よ、その力を私のために表し、力を狂わせよ」
俺が知に富む偉大なる者を使い、加護のパスがつながっているおかげでアテの知識も覗けるようになる。
そして、アテはアテで権能を俺に対して使い、すぐに解除する。
よし、準備はできた!そして、そのタイミングで壊れ切った茶釜の破片が吹き飛び、中からヒルコができてきた。
「中々に快適な湯浴みであったぞ、神代武双」
「そんなもんだよな・・・」
無駄だろうと予想がついていたとはいえ、ここまで何ともないと少し落ち込む。
だが、よくよく観察してみると皮膚とかが少し赤くなって・・・火傷しているのも発見し、熱は有効だという事実を再認識する。
「さて、と。こっからどうする?」
「まずは、あの武器をどうにかしたいですね」
「あれ自身が神である最源流の鋼。まず間違いなく脅威だ・・・ボクがこの中で一番、死に近い気がする・・・」
ナーシャ、この中で一番格が低いからな・・・まあでも、
「俺達はお互いにお互いを守る。だから、安心していくぞ」
「そうですよ、ナーシャ。今考えるべきなのは、どうやってヒルコを倒すのか、です」
「そうだな。では、遠慮なく二人を頼りにさせてもらおう」
ナーシャがそう言いながら忘れ去られた雷神の雷鎚を構えたのを見て、アテは聖槍を。俺はキュプロスの杖を持ち、もう片方の手に雷でできた槍を持つ。
「雷よ!」
俺がヒルコに向けて雷を放つのと同時に、ヒルコは草薙の剣でそれを切り裂きにかかり、アテとナーシャはヒルコの左右からヒルコに迫る。
「聖槍よ、孕みし狂気を解放せよ!」
アテが突き出し
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