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世界を超える保持者とα
プロローグ
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ねる事も出来るけどな)

アルファとしての役目は薄れても、複写眼の力を最大限に引き出すのはアルファにしかできない。更に、彼はとある理由で悪魔の力を手に入れた


人間や物質の構成を理解し、殺す、溶かす、砂にする、爆発させる
すべてを破壊し無に帰す、複写眼の本来の持ち主の力。その欠片。

シャガルも死の淵を救われたことが幾度となくある

「まあ、どうなるかは賭けだけどな・・・まあ、やってみるさ」

失うものは、何もなかった
ギドーは死に、希望を失い、そもそも希望すらなかった
あとは、この魔法を発動するのみ

「さあ、発動するぞ。」

魔法陣を発動させ、魔法を動かす
自らの体を持って行かれそうな感覚を感じながら、空を見やり、彼は言った

「なあ、ギドーさんよ」
「あんたに守ってもらったこの命、あんたと共に生きたかったが」
「先に死んじまうんだもんな、どうしようかね」
「俺は、この世界をでる」
「うまくいくかはわからんが、旅先で、うまくやっていくさ」
「だからよ、何も心配はいらない」
「安心して眠れよ」

もう、悲しみは沸かない
彼は、戻ってこないのだから


『我もいる。安心しておれ』


死んでいるはずの人間へ向けた言葉
それは、届くはずのない言葉
だが、シャガルには、ギドーの言葉が、聞こえた気がした


――――なぁ、シャル――――


――――大きくなったなぁ・・・もう心配はねぇか――――


――――お前は俺の息子だ。さぁ、頑張ってこいよ――――





             ――元気で、な―――

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