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久遠の神話
最終話 あらたなはじまりその三
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「何ですか?」
「何か色々あるらしいな」
「ステーキにサラダにね」
「後はパスタにな」
「それとオードブルも」
「何か聴いてるだけで楽しそうですね」
 上城は彼の話を聞いて言った。
「それって」
「ああ、だから俺達もな」
「楽しみだよ」
 笑顔で言う二人だった。
「今日はな」
「何かと」
「よかったですね、それは」
「ああ、俺達は焼き鳥だけでよかったんだがな」
「一佐さんが気を効かせてくれたんだ」
 それで家に呼んでくれたというのだ、それからだった。
 色々と話してだ、二人は。 
 ある駅の場所で降りた、そこで上城に言うのだった。
「ではな」
「また会おうね」
「もう戦いは終わった」
「これからは普通に楽しく付き合っていこうね」
「はい、そうしましょう」
 これまでの戦友からだ、年齢は違うが親しい友人同士として付き合っていこうというのだ、二人が言うのはこのことだった。
 そして上城も二人の言葉を笑顔で受けた、言葉と心で握手をしたのだ。
 その握手の後で二人は電車を降りた、そして二人も次の駅でだった。
 降りた、そうして駅前の商店街に入ると。
 今度は広瀬だった、彼がいた。しかし彼は今は一人ではなかった。
 相手の女性がいた、広瀬はその彼女を見てから上城達に答えた。
「今度な」
「はい、その人とですね」
「婚約する」
 いささか気恥かしそうにだ、二人に話した。
「結婚は大学を卒業してからだがな」
「おめでとうございます」
「有り難う、しかしな」
「しかし?」
「色々あったな」
 戦いのことをだ、広瀬も言うのだった。
「長い間」
「そうでしたね」
「そして俺もだ」
 彼は過ちを振り返る顔も見せた、そこには確かな悔恨があった。
「間違ったことをしていた」
「いえ、それは」
「しかしな、今思うとだ」
 恋人の由乃を見つつだ、彼は言うのだった。
「そんなことをして幸せを手に入れてもな」
「幸せじゃないですね」
「そう思う、俺は間違わずに済んだ」
 そのことが、というのだ。
「本当によかった、君達のお陰だ」
「いえ、それは」
「あの人達にもお礼を言わないとな」
 聡美達、三人の女神達にもというのだ。
「今度会いに行ってそうする」
「それはいいことですね」
「そうだな、ではな」
 こう話してだ、そしてだった。
 広瀬は由乃に顔を戻してだ、こう彼女に言った。
「今度は何処に行こうか」
「そうね、喫茶店に行かない?」 
 由乃は共に腕を絡ませ合っている恋人に笑顔でこう言った。
「結構歩いたから休憩にね」
「いいな、それではな」
「ええ、近くのお店にね」
 そうしようとだ、こう話してだった。
 広瀬もまた上城達の前から消えた、お互いに会釈をして
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