第八十一話 寮生活その十二
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時間はかなりあった、それで美優が四人にこう提案した。
「まだ時間あるしさ」
「何処かに行く?」
「そうしようっていうのね」
「ああ、何処に行くよ」
「百貨店とか?」
ここでこう提案したのは琴乃だった。
「八条百貨店行かない?」
「あそこかよ」
「うん、あそこで本屋さん行くなりゲームコーナー行くなりしてね」
「時間潰すか」
「それかスナックコーナーで何か食べるか」
そうしてはどうかというのだ。
「それでどうかしら」
「そうだな、じゃあな」
美優は琴乃のその言葉に頷いた、そしてだった。
残る三人にもだ、こう尋ねた。
「百貨店に行くかい?」
「うん、じゃあね」
「あそこに行ってね」
「それで何か楽しいことしよう」
三人もだ、肯定で答えたのだった。
「じゃあね」
「今から百貨店ね」
「あそこね」
「ああ、じゃあ行こうか」
三人共賛成の言葉だったからだ、それでだった。
五人でだ、一緒にだった。
その八条百貨店に行った、百貨店は外も中も白く清楚な中に人やものが満ちていて実に賑やかだった。その百貨店の中を歩いてだった。
美優は四人にだ、こう尋ねた。
「じゃあ何処行くよ」
「屋上?」
琴乃がここでも場所を提案した。
「あそことか?」
「屋上か」
「うん、屋上のゲームコーナー行く?」
「そうだな、あそこドリンクコーナーもあるしな」
「だからね」
そこに行って、というのだ。
「あそこ行く?」
「そうしようか、あそこゲームも多いし」
「それじゃあね」
「確かね」
ここで言ってきたのは景子だった。
「最近あそこにレトロゲームも揃ってきてるから」
「どんなゲームがあるの?」
「ディグダグとかね」
景子は里香に答えてこうしたタイトルの名前を出した。
「忍者くんとか」
「それって私達が産まれる前のゲームよね」
「どっちもね」
「そんな昔のゲームもあるなんて」
「何でも今の店長さんがレトロゲームマニアで」
それでだというのだ。
「そうしたゲームを揃えてるらしいのよ」
「そうなの」
「あと格闘ゲームも」
そちらもだというのだ。
「そっちも集めてるのよ」
「何か凄いことになってるのね」
「里香ちゃんはここの屋上行ったことはないの?」
「ずっと勉強ばっかりだったから」
部活にも入っていなかった、そこまで多忙でとにかく勉強ばかりの日々だったからそれでだというのである。
「ちょっとね」
「この屋上にもなの」
「小学校の時は行ったことがあったけれど」
中学の時はというのだ。
「行ってなかったわ」
「そうなのね」
「だからどんなゲームがあるかも」
「結構凄いから」
そうしたレトロゲームが揃って、というのだ。
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